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JFL2021開幕・アウェーいわきで黒星発進

2021年03月14日 

2021年3月14日、いよいよ第23回 日本フットボールリーグ・JFLが開幕。ヴィアティン三重の開幕戦はアウェー、いわきグリーンフィールドで迎えた。そう、昨年11月の死闘が記憶に新しい、因縁・宿命の対戦相手「いわきFC」との対戦だ。昨シーズンはともにJ3昇格をかけて闘い、1-1のドローで痛み分け。次の最終節でともに敗れ、揃って昇格を逃した。

およそ4ヶ月を経て、再びあいまみえることとなった開幕戦は、いわきFCのパワーと気迫の前に屈し2-1で敗戦。2021シーズンは黒星でのスタートとなった。

試合後の上野監督「失点してはいけない時間帯に二度も失点してしまった。いわきFCさんの勢いにどのように対処するのかを事前に整理はしていたが、それを試合の中で発揮することができなかった。」

一方、いわきFC・田村監督「東日本大震災から10年、JFL2年目の開幕戦を3月14日、3.11の3日後にホームで開催できることも含めて、全て偶然ではなく必然だと話した。その想いを持った上で、球際やセカンドボールの反応などで三重さんを上回ることができたと感じている。」

いわきFC 2-1 ヴィアティン三重
(前半2-1・後半0-0)

  • 1分:いわきFC・古川大悟㉞
  • 45分:ヴィアティン三重・大竹 陸②
  • 45+3分:いわきFC・金 大生⑮

試合終了後・上野監督コメント

上野監督:試合の中で、立ち上がり1分に満たない時間帯に失点したこと、そして前半終了間際に失点したこと、「一番失点してはならない時間帯に失点したこと」これが我々の敗因だと思います。いわきFCさんの勢いにどのように対処するのかを事前に整理はしていましたが、それを試合の中で発揮することができませんでした。三重に戻って、やるべきことを練習でしっかりやって次の試合に臨みたいと思います。

記者:前半は三重が押されていましたが、後半10分〜20分あたりで三重の時間帯がありました。ハーフタイムにはどのような指示を出されたのでしょうか?

上野監督:どのようにすれば攻められるか、どのようにすればチャンスを掴めるかを確認しました。あの時間帯には選手たちが日頃の練習でやっていることを、そのままにやってくれました。そこで決定的なチャンスに決められず、同点に追いつけなかったことも我々の敗因だと思っています。

記者:昨年11月にいわきFCとここで対戦したわけですが、古川大悟選手が加わったことなども含めて、メンバーは変わってはいますがその時と比べての印象・違いがあれば教えて下さい。

上野監督:大悟に良いゴールを決められて(苦笑)悔しいですが、いわきさんはハードワークをして、勢いがあって、激しくボールを取りに来ますし球際も強い。とても良いチームだと思います。しかしそれに負けないよう我々も練習して、後期の対戦では倍返ししたいと思います。

記者:昨年11月以来、いわきFCと対戦して特に手強かった部分、苦しかった点があれば教えて下さい。

上野監督:やはり寄せが速かったこと、セカンドボールの取り合いに出足で負けたこと、そこですね。そこに苦しみました。それに対してどう対処するのかは練習してきていますので、また戻って練習に励もうと思います。

いわきFC・田村監督コメント

田村監督:開幕戦ということで1,831人の方がご来場していただきました、勝つことができて良かったです。選手たちには試合前に、自分たちのクラブの成り立ちも含めて、東日本大震災から10年、JFL2年目の開幕戦を3月14日、3.11の3日後にホームで開催できることも含めて、全て偶然ではなく必然だよと話しました。じゃあ自分たちはどういうことをやろうかと話しました。

勝つことはもちろん大事ですが、勝とうとしても恐らく勝てないので、キミたちが1,831人が来てくれている中で、サッカーを楽しみ、躍動する、相手よりファイティングスピリットを持って球際を行く、倒れない、諦めない、相手より走る、その躍動する姿を見せることが結果につながると。そう言って送り出しました。そういう意味では前半パーフェクトでしたし、後半の序盤は少し落ちて相手のペースになりましたけど、飲水後にまた持ち直したので、そういう部分では球際やセカンドボールの反応などで三重さんを上回ることができたと感じています。

記者:ヴィアティン三重とはこれまで0勝1敗1分という対戦成績で勝てていません。どんな戦術で臨みましたか?

田村監督:三重さんは本来、守備がマンツーマンでディフェンスをコンパクトにして攻守の切り替えが速く球際が強く守備の意識が高いというチームだと思っています。我々はそこで負けちゃいけないと思っていましたし、今日の風とピッチコンディションも含めて、丁寧に後ろからビルドアップすると、三重さんの良いところを逆に引き出してしまうかな?と思いましたので、割り切ってシンプルにプレーすること、セカンドボールを拾って、前への意識をもってプレーしようと言いました。ゲームプランや人の配置というよりも、今日の状況を見て割り切ってプレーするように指示しました。

記者:今日の開幕戦に勝利し、最高のスタートを切りました。シーズンを通して福島・いわきの人たちにはどういった試合を見せていきたいですか?

田村監督:本当にたくさんの人に来ていただいて、地域のみなさんが期待してくれているということを感じていますし、今日来ていただいたみなさんが、観ていて楽しかったとか、明日からの一週間、仕事や学校に行く活力になるような、我々にはそんなパワーを与える使命があると思っていますので、引き続きそんなチカラを与えられるよう、一戦一戦大切に闘っていこうと思っています。

開始早々に失点、前半終了間際に追いつくもATに勝ち越しを許す

2021年の開幕戦は奇しくも鮮烈なゴールから始まった。昨シーズン最終戦、高知に敗れてピッチに座り込み立ち上がれなかった古川大悟(選手)。今季、真紅のユニフォームをまとった男は開始1分にも満たない時間に強烈なミドルを放ち、先制点を決める。

そこから目を覚ましたヴィアティン、相手のパワーに押し込まれながらもギリギリのところで弾き返して凌ぐ。しかし、いわきFCの圧倒的な寄せの速さに苦しみボールを保持できない。そして強力なフィジカルを武器とする、いわきFCの選手を相手に、空中戦も分が悪くセカンドボールへの動き出しでも一歩遅れを取り相手ボールの時間が長くなる。

凌いで凌いで迎えた45分、②大竹陸が最終ラインから大きく前線へ蹴り込んだボールが風に乗り、ゴールに吸い込まれ、前半終了間際に追いつく。

しかしその3分後、アディショナルタイムに勝ち越しゴールを決められ1点のビハインドで折り返す。

後半・絶好のチャンスを逃し、強風にも苦しめられて追加点ならず

後半10分すぎ、ヴィアティン三重が流れを掴み始める。コンパクトな距離感から流れるようなパスを繋ぎ最後は⑦塩谷仁へ。今季キャプテンマークを巻く塩谷、絶好の場面で力みがあったか、浮かせてしまいゴールならず。

続く16分、頭で前方へ弾き返したボールに⑨酒井達磨が抜け出す。⑪早坂翔の上がりを待って中へ入れるも相手DFが追いつきゴールできない。

その直後、左サイドでパスを繋ぎ早坂からのクロスに酒井達磨のドンピシャヘッド!緊迫した試合展開に固くなったか、惜しくも枠の外へ。

完全に流れを掴んでいたものの、この決定機に決められず飲水タイム。それまでやや相手が風上に戸惑って間延びしていた感があったが、再び相手ペースに。最後まで追加点を許さずしのぎ切ったがチャンスも作れず、追いつくことができずに試合終了。悔しい開幕戦・黒星発進となった。

今季はまだ始まったばかり!新加入選手の持ち味も垣間見えた開幕戦

試合全体を通して、いわきFCのストロングポイントが目立った開幕戦。この試合にかけるいわきFCの想い・気迫に圧倒された結果となってしまった。

相手の寄せの速さやセカンドボール回収の気迫は想定をやや上回っていた感は否めないものの、ヴィアティン三重がボールを保持したときの展開の速さ、コンパクトな距離感を作れた場面での連動性にはヴィアティン三重らしい輝きがあった。また、後半の決定機に見せた新加入選手たちのポテンシャル、持ち味を発揮したプレーも次節以降の活躍を十分に期待させるものがあった。

今季32試合のうちの1試合、大切でない試合はひとつもないが、この敗戦で得たもの、課題を修正して次節のホーム開幕戦では勝利を掴みたい。この悔しさを突破しよう。

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