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大雨のアサスタ、勝利への執念を見せるも新宿とスコアレスドロー

2022年07月04日 

 

ホーム・アサスタで迎えるJFL第14節は明け方から降り続く雨に見舞われた。ヴィアティン三重のホームゲームはお祭りだ!を合言葉に、何日も前から様々な企画・イベントを準備してきたが天候には勝てない。J3昇格条件のひとつに平均観客数2,000人という項目があり、それをクリアするためにも恨めしい雨。それでもマッチデーパートナー「ダイハツ三重」さんによる新車展示や人気YouTuber「LISEM」とのPK企画、浴衣姿で登場したヴィアティンチアを楽しみにするファン・サポーターで賑わった。

14節の相手は今季からJFLに上がってきた話題のクラブ「クリアソン新宿」。Jリーグ経験者が多く所属し、開幕序盤こそ成績が振るわなかったが、ここにきて調子を上げてきており、12節ではHonda FCに勝利、13節ではヴェルスパ大分に引き分けと強豪相手に好成績を上げている。戦術面でもまとまりを見せるチームとの対戦とあって好ゲームが期待されたがあいにくの雨…。前日に行われた他会場の結果を踏まえて、得失点によっては首位も狙える状況にあったが、試合の最初から最後まで雨が降り続く中での消耗戦。ハーフタイムには33分間の中断をはさみ、互いに得点を上げられずスコアレスドローという結果になった。

 

 

 

第24回 JFL第14節・試合結果

ヴィアティン三重 0-0 クリアソン新宿
(前半0-0:後半0-0

 

前半・互いにチャンスは少なく、難しい試合展開に

 

ピッチ上はところどころに小さな水たまり、雨が降り続く中、新宿ボールでキックオフ。

3分、センターバック⑰野垣内から前線へのロングボール、相手のクリアボールが⑩田村のところへ飛び距離はあったが迷わずシュート。ピッチコンディションを考えた積極的なプレーでチャンスを伺う。5分、ピッチ中央付近で水たまりで止まったボールに相手選手が追いつき、そこへ⑯橋本がスライディング。たっぷり水を含んだ芝は思った以上に滑り相手選手と接触、危険なプレーを未然に防ぎたい主審の意図もあってか、早い時間にイエローカードをもらってしまう。

 

 

18分、比較的水がすくないヴィアティン陣地の左サイドから相手が一気に深いところまで持ち込みクロス。高いクロスをゴール前に放り込まれるがGK①森が相手に当たられながらキャッチに行く。後ろにボールはこぼれたが⑳金成純がカバー、ここは相手ファールで事なきを得る。28分、右サイドで⑤菅野が足元のテクニックを見せて相手選手3人をかわしながら中に入っていく、そして密集の外側にいる㉕藤澤にパス、ワンタッチでシュート。しかし枠を逸れる。

 

 

39分、相手ペナルティエリア右側のすぐ外で㉔池田が倒されてフリーキックを得る。蹴るのは⑯橋本。上がってきた②谷奥のすぐ頭にあわせて正確なボールを放り込んだがわずかに高くなりゴールラインを割る、惜しい。そこから互いにチャンスは作れず、スコアレスのまま後半へ。

 

雷雨中断33分、後半はチャンスを作るも決められずドロー

 

 

ハーフタイム、ヴィアティンチアが踊っている時にアサスタの空に雷鳴が響き渡る。ダンスを中断し避難するチアメンバー。そこから激しい雨と雷が続き試合は中断。しばらくしても雷は収まらず、結果的に33分間の中断を経て試合再開。激しい雨が降ったせいでピッチ上には大きな水たまりが至るところに出現、さらに難しいコンディションになっていた。

 

 

 

新宿はハーフタイムに1人交代、ヴィアティン三重は交代なし。濡れたピッチで少しウォーミングアップをしてから試合再開。前半よりさらにボールコントロールは困難になり、互いに浮かせたボールとロングボール、ハッキリしたシンプルな対応。ゲームの流れといったものは生まれず、攻撃ではどれだけ大胆にボールを運べるか、守備ではどれだけセーフティーに処理できるかがポイントになる。

54分、相手陣地内で左サイドから㉕藤澤がゴール前に長いボールを入れる。走り込む⑩田村、ワンタッチであわせてゴールを狙うがミートできず相手GKの正面、惜しい場面。どんな天候でも走って走ってゴールを目指す田村翔太。まともなサッカーをするのは難しい状況ながら、それぞれの選手が持ち味を発揮する。ドリブルとキープ力、足元のテクニックを見せる⑤菅野、濡れたピッチでもスピードを見せる⑩田村、浮かせたボールで正確なキックを蹴る⑯橋本。縦横無尽に走りまわり、雨の中でも全く運動量が落ちない⑳金成純と⑦森主。

 

 

61分、ピッチ中央左サイドでボールを受けた⑤菅野、水しぶきを上げながら相手選手2名をかわし前方へ浮かせた縦パスを送る。混戦の中で㉟寺尾がボールを収めるが体勢を崩す。しかし体勢をくずしながら浮いたボールに足を伸ばしオーバーヘッドキック、そのこぼれ球が詰めていた⑦森主のところへ。ボールを受けた森主、浮かせたままトラップをひとつ、そしてボレーシュート!ジャストミートして振り抜いたシュートはややドライブがかかって枠に飛んだが相手GKがナイスセーブで弾いた。ここまでで最大のチャンスをものにできない。

 

 

 

66分、前への意識が高いヴィアティン三重、相手はシンプルに跳ね返すのが精一杯。右サイドから㉔池田が、中央から⑯橋本が相手ゴール前めがけて長いボールを入れる。そのたびに相手が跳ね返したがこぼれ球を拾った⑤菅野、鋭い切り返しでボールをキープ、前にいる㉟寺尾に倒れながらパス。受けた㉟寺尾、振り向きざまにシュート。強いグラウンダーのボールだったがわずかに左に逸れてゴールならず

 

 

 

72分、⑰野垣内に替えて④寺田を投入、続く81分に㉟寺尾に替えて⑱佐藤洸一投入、88分、⑩田村に替えて⑮田宮が入る。試合時間は残りわずか、両チーム共にチャンスが作れない。

90分、左サイドからヴィアティン三重のスローイン、⑤菅野が受けてゴール前を見る。すかさず高いボールを中に放り込み⑱佐藤洸一が頭で合わせる。身体をひねらせて狙ったヘディングシュートは相手GKが届かないところに飛んだが左のポストに嫌われる。佐藤らしさを見せた場面、誰もが決まったと思った瞬間だったがゴールならず。最後で最大のチャンスを逃し試合終了。最後まで集中力と執念を見せたがヴィアティン三重の選手たちだったがスコアレスドローで終わることとなった。

 

 

 

誰が見ても過酷な天候のなか、お互いに目指したサッカーを展開することはできなかったが、試合全体を通してみるとヴィアティン三重の方が多くチャンスを作り、球際の強度、前への意識においても相手を上回った印象だった。後半においては相手のシュートはわずか1本、ほとんどチャンスを作らせなかった。この雨ではどちらの戦術・技術が上回ったと言うのは難しいが、樋口監督が試合前、選手にテーマとして伝えたことを全員が体現した結果だろう。

 

 

樋口監督「今日はアクシデントが間違いなく起こるケームだ、そのアクシデントが起こった時にどれだけみんながお互いにリカバーし合うことができるか?それを示すことが今の自分達のチーム力を示すことになるんじゃないか?」※試合後コメント記事参照

 

大雨に雷、そして30分を超える中断時間。集中を切らすだけの要因はいくらでもあったこの試合。にも関わらず最後まで集中を切らさず、貪欲にゴールを奪うために前へ前へとボールを運んだ選手たち。雨のなか足を運んでくれた人たちになんとしてもゴールを、勝利を届けたい。その想いが選手たちを走らせ、闘わせた。どんな状況下であっても、観る人をワクワクさせる何かを届けたい、それを大切にする指揮官・樋口監督の考え、想いはここまでの14試合を積み重ねることで選手たちのハートにしっかりと刻まれていることを証明した試合だった。

次節は前半戦・一巡目最後の試合である。アウェーで東京武蔵野ユナイテッドと対戦する。「今のヴィアティン三重のチーム力」を発揮し、ヴィアティン三重らしい試合運びで勝利を掴んで欲しい。

 

 

タムショー meets 四中工サッカー部

今回のホームゲームは四日市中央工業サッカー部のみなさんがボールパーソン、試合運営のサポートをしてくれました。四中工といえば三重の名門、②谷奥健四郎、⑩田村翔太、㉟寺尾憲祐の出身校でもある。試合前は恒例となった藤牧CCからのメッセージが送られ(藤牧CCは静岡学園高校)、試合後には田村翔太選手から四中工サッカー部の皆さんにお礼と激励のメッセージが送られました。

後輩たちに対し田村翔太選手から「将来の自分を見据えて、一日一日を大切にしながらサッカーに励んでほしい」というメッセージが送られました!四中工サッカー部の皆さん、ありがとうございました(^^)

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

公式記録

2022 JFL第15節 7/10 日 vs 東京武蔵野ユナイテッドFC

  • 第24回 日本フットボールリーグ 第15節
  • 試合日程:2022年7月10日(日)アウェー
  • 対戦相手:東京武蔵野ユナイテッドFC
  • 試合会場:味の素フィールド西が丘
  • 開始時間:15:30キックオフ