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アサスタ初のダービーで鈴鹿に完封勝利!

2020年11月08日 

今季二度目、そしてアサスタで初の三重ダービー。緊張と興奮とが入り混じった一戦はヴィアティン三重の完璧な試合運びで特徴を十分に発揮し、鈴鹿ポイントゲッターズに1-0で勝利した。新型コロナの影響で観客収容数の上限がキャパシティの50%に制限されているにも関わらず、三重県サッカー界最高峰の闘いに1,741名の観客が詰めかけた。そしてヴィアティン三重の勝利でスタジアムは最高の雰囲気に包まれた。

ヴィアティン三重 1-0 鈴鹿ポイントゲッターズ
(前半0-0・後半1-0)

  • 71分:ヴィアティン三重・塩谷仁⑦

試合終了後・上野監督コメント

インタビュアー:今日の試合を振り返って下さい。

上野監督:PKが外れてしまいまして…どうなるかと思ったのですが、前節と同じように坂井が良い走りから良いアシストをしてくれまして、本当によくやってくれてと思います。それがあったのも、前半から全員でハードワークをして相手の体力を奪っていましたし、全員がよく頑張ってくれたと思います。そして今日は1,741人ものお客様が集まって頂いたとのことで、力強い後押しをして頂きました。それが選手たちのチカラになりましたので本当にありがとうございます。あと3試合ありますので、可能性がある限り良い準備をして、一戦一戦闘って行きたいと思います。

インタビュアー:今日は三重ダービーということで、絶対に負けられない一戦でした。試合に臨むにあたって選手たちにはどのような声掛けをされましたか?

上野監督:鈴鹿さんには能力が高い選手が多いので、それに対してみんなでコンパクトにして、しっかり人数をかけてボールを奪い、そこから攻撃していこうという話をしていました。その通りやってくれました。前半は惜しい場面で外していましたが、集中を切らすこと無く後半に入っても何度もチャンスを作ってくれました。良くやってくれたと思います。

VTM:得点こそ1点ではありましたが、ほとんど相手にチャンスを作らせること無く完璧な試合内容だったように思います。相手の対策という点では具体的にどのような部分を意識されましたか?

上野監督:鈴鹿さんが本来と違うカタチで来ました。これまでは4-2-3-1でされていましたので、それに対してどのようにプレスをかけるのか?どうやって守るのかと。さらにはサイドから良いクロスを入れてくる攻撃がありますので、それにどう対処するのか?を一週間準備してきました。しかしメンバー表を見たら4-4-2でしたので「ガッチリ合わせてこられたな」と思いました。ダービーですので鈴鹿さんも激しく・厳しく来ると思いましたので、バチバチとハードにやる部分は負けていなかったので良かったと思います。あとは練習してきたことと違う部分があったにも関わらず、選手たちが良く対応してくれたと思います。

記者:残り3戦となりました。昇格に向けて勝点、得失点差とかなり拮抗した状況になっています。それについてはどのように受け止めていますか?

上野監督:おっしゃるように、HondaFCさんが昨日負けて4位になりました。しかし得失点差がかなり開いている状況です。今日複数得点取れれば良かったのですが1点でしたので、得失点差を詰めることができませんでした。しかしそれよりもまずは次の試合、ソニー仙台さんに対してベストな準備をして、ソニー仙台さんに勝つことだけを考えて準備していきたいと思います。

記者:塩谷選手の得点シーンを振り返ってください。そして塩谷選手の今シーズンの働きについてどう感じているか教えて下さい。

上野監督:得点についてはその前のPKを外してしまって選手たちは少し気持ちが下がっていたと思います。しかし坂井が良い飛び出しをして、平信とは「目が合った」と言っていましたが、そこのコンビで抜けてから良いクロスを上げてくれました。クロスに対してはみんな何度も練習をしていますので、塩谷はあそこによく入ってきてくれたと思います。塩谷については、クロスからの飛び込みでの得点が一番多いと思います。彼はさらに駆け引きのところをよく頑張ってくれていますし、運動量も多いです。もう少しパスの精度が上がればもっと良い選手になってくると思います。

記者:塩谷選手はチームでの得点がトップでキャプテンマークを巻いて試合に出ることもありますが、中心選手としての存在感は昨シーズンよりも高く鳴っていると思います。それについて監督はどのように感じていますか?

上野監督:塩谷は気持ちが強い選手なんです。「やってやるぞ!」という気持ちが。今日のPKに関してはじゃんけんに負けてしまったそうです。本来であれば塩谷かな?と思ったのですが(笑)すごくハートが強いですし、運動量もあります、本当に良い選手だと思います。ますます成長していって欲しいと思います。

記者:残り3試合への決意、想いを聞かせてください。

上野監督:リーグ順位が下の方にいる時も「絶対に諦めずに全員でやりきろう」とずっと話してきました。今日の勝ちで少し上に行ったかもしれませんが、ひとつ負ければまた下の方に行ってしまいます。ひとつ負ければ昇格は難しくなりますので、3試合と言うよりもまずはソニー仙台さんとの対戦で勝つことにフォーカスしてやっていこうと思います。

試合終了後コメント・ミラ監督

インタビュアー:今日の試合を振り返ってください。

ミラ監督:90分通して非常に良くないゲームでした。これまで負けたり勝点が取れなかったりする試合はありましたが、戦い方については満足できる試合ばかりでした。でも今日は総合的に良くない内容でしたので非常に悔しい試合でした。

インタビュアー:ヴィアティン三重の印象をお聞かせください。

ミラ監督:ヴィアティン三重さんはハードワークするチームで球際が強く、違いを出せる選手が何人かいることもわかっていました。非常に良いチームだと思っています。今日の試合に関しては、彼らは昇格しなければならないという強い気持ちを持って臨んでくると予想していましたが、実際にピッチ上でそれを感じ、それが結果にも繋がったと感じる試合内容でした。

記者:これまでの試合での得点パターンはサイドから中に入れてゴールすることが多かったですが、今日はサイドからボールが入る機会が少なく感じました。それは違う戦略を取っていたからそうなったのか、それともヴィアティン三重に封じられたのか、いかがでしょうか?

ミラ監督:何かを変えたというのは全くありません。今日のゲームに関しては自分たちがやってきたことをひとつも出すことが出来なかった。それだけにいつもの負けより悔しさを感じています。もちろん風が強かったことなど普段とは違う条件だったことはありますが、それは言い訳でしかありません。準備してきたことが何も出来なかった、それを改善しなければなりません。

記者:ヴィアティン三重に関して、前回戦った天皇杯代表決定戦と比べてなにか違いを感じる点はありましたか?

ミラ監督:天皇杯代表決定戦については激しい雨の中での試合でしたので、お互いにいつものサッカーができる試合ではありませんでした。ただ自分たちが先制点を取ることができて終わった試合でしたので、あの試合との違いを言及できることはありません。今日の試合だけで語るとすれば、ヴィアティン三重さんの球際の強さ・激しさを感じました。ただそれはいつもかれらが持っている特徴ですので特に大きな違いを感じることはありませんでした。

試合終了後・塩谷仁選手コメント

インタビュアー:今日のゴールを振り返ってください。

塩谷選手:三重ダービーと言うことで、僕ら選手はもちろん、ファン・サポーターのみなさんも含めてチカラが入る試合だったと思います。拮抗した試合展開でどちらに転んでもおかしくない状況でしたが、ゴールを決めることができて良かったと思います。

インタビュアー:今日のゴールで6ゴール目でした、このまま行って二桁ゴールを狙っている感じでしょうか?

塩谷選手:シーズン始まる前に、昨シーズンを超えるゴール数をと言っていましたので、今季は試合数は少なくなってしまいましたが、変わらず二桁ゴールを狙って行こうと思っています。

インタビュアー:いまのチームの雰囲気はいかがでしょうか?

塩谷選手:勝っても負けても僕たちの目標は「Jリーグ昇格」というのは変わらずブレません。チームの雰囲気はベテランの野垣内選手や坂井選手、佐藤洸一選手らが率先して声を出してくれるので、僕ら若手も負けられないという感じでとてもいい雰囲気で練習が出来ています。

VTM:我々もダービー前は眠れないぐらいドキドキしていましたが、塩谷選手はこのダービー前には緊張したりするのでしょうか?

塩谷選手:僕はあまり緊張しないタイプで、というよりも試合開始のホイッスルが鳴った瞬間からスイッチを入れるようにしています。アップから気持ちを高めて集中して入るタイプの人もいますが、緊張はなく試合に入ることができたのでいつもどおりのプレーが出来ました。

VTM:素晴らしいヘディングでのゴールでしたね。

塩谷選手:正直に言うと、頭で合わせる瞬間はボールが見えていなくて、坂井さんがクロスを上げた瞬間は見えていたので「このあたりに来てくれ!」と願ってジャンプしたら上手く頭で捉えることができました。ヘディングした瞬間はゴールが決まったかどうかも見えていなかったのですが、周りの声と歓声で入ったことがわかりましたので、喜びを爆発させました。

記者:今日は昇格に向けて、そして三重ダービーという点でもとても大切な試合だったと思います。どのような思いで試合に臨みましたか?

塩谷選手:やはりスタジアムの雰囲気もそうですし、フロントスタッフのみなささん、ファン・サポーターのみなさん、そして僕たち選手・スタッフ、全ての人達がすごくチカラが入る試合だったと思います。そういったみなさんがあってこその僕らだと思っていますし、みんなが繋いでくれたボールから坂井さんがボールを繋ぎ、それを僕がゴールすることができました。チームに関わってくれている全ての人達のゴールでもあると思います。

記者:今季はキャプテンマークを巻くこともあったり、チームの中心選手として活躍することが多くなってきていると思います。その点はどのように受け止めていますか?

塩谷選手:キャプテンマークは11人の中で1人しか巻けないわけですし、自分としては去年よりも強い責任感を感じて試合に臨んでいます。もちろん試合もですが、日頃の練習から自分の立ち位置を把握して、どのような声掛けができるのか?など、自分がやるべきことを考えながら取り組んでいます。

記者:監督がPKを蹴る時にじゃんけんで決めていたと言われていました(笑)もしじゃんけんに勝ってPKを蹴っていたら決めていましたか?(笑)

塩谷選手:決めてましたね(笑)あの場面で大悟と話したのですが、大悟もどうしても蹴りたい、僕もどうしても蹴りたいという強い気持ちがあったので、結果じゃんけんで決めることにはなりましたが、結果としては試合に勝つことが出来て良かったです。

記者:得点ランキングも少し意識されたのでしょうか?

塩谷選手:ゴールというのは、本当に強い気持ちをもっている選手が決められるものだと思っています。あのPKのシーンは僕も強い気持ちをもっていましたし、大悟も強い気持ちを持っていました。結果的にPKは外してしまいましたが、それでも気持ちを落とすこと無く最後まで強い気持ちを持ってプレーできましたので、あの後にゴールを奪い、勝利という結果に繋げることができたのだと思っています。

記者:残り3試合、J昇格に向けてファン・サポーター、地域の皆さんにメッセージをお願いします。

塩谷選手:いつも応援ありがとうございます!僕たちの目標は変わらず、常に前を向いて転んでも立ち上がってやっていきます。みなさんの応援が僕たちのチカラになりますので、これからも応援よろしくお願いします。今日はありがとうございました!

前半・惜しい場面で決めきれず、スコアレスで後半へ

立ち上がりは鈴鹿ペースで試合が進む。監督コメントにも合った通り、予想していた4-2-3-1ではなく4-4-2で来た鈴鹿に対応するべくスタートから激しくプレスをかける。立ち上がりは何度かコーナーキックを与えてゴール前での競り合いを見せたが落ち着いて対応、少しずつ流れを引き寄せる。15分すぎからはヴィアティン三重ペース。コーナーキックから惜しい場面を演出、ゴールには至らず。

中盤での素早いパス回しで相手を翻弄。サイドから効果的なクロスを供給し、何度か決定機を迎えるが得点ならず。じわじわとゴールの匂いがし始める。

後半・PKを止められるも数分後に塩谷が劇的ヘッドで先制!

後半もヴィアティンペースで試合は展開。数回ゴール前に迫られる場面もあったが、GK森建太①が落ち着いて処理、ゴールを許さない。ディフェンスラインもスキのない守備で固める。

68分・エリア内で池田直樹㉔が倒されてPK獲得。キッカーは古川大悟⑨(塩谷にじゃんけんで勝ってキッカーに)。しかし相手GKのファインセーブでゴールならず、アサスタに深い溜め息が響く。

しかし集中を切らさず、モチベーションを落とすこと無くテンポの良い攻撃を見せるヴィアティン三重。71分にその時は訪れた。後半から佐藤洸一⑱に変わって入った坂井将吾⑥に平信㉚からスルーパス。右サイドの深いところから上げたクロスは相手DFの頭を超えて塩谷仁⑦の頭にドンピシャ。のけぞりながらコントロールしたボールがネットを揺らした。

残り20分、風上を活かした相手がロングボールを前線に供給するがDF陣が跳ね返す。最後まで一瞬たりとも集中を切らさなかったヴィアティン三重、最後の最後まで強烈なプレッシャーを掛け続けた。そして試合終了のホイッスル。今季最後の三重ダービーに見事勝利、そして昇格に向けてなんとしても欲しかった勝点3を手にした。

前節の青森戦に続いての連勝。勝点17に伸ばすも順位はひとつあがっての8位。目標の4位はまだ遠い。しかし今日の勝利で可能性は繋がった。昇格に向けた順位はまだ厳しい状況にあるが、全員のチカラを結集して勝利した三重ダービーの喜びをスタジアムに集まったファン・サポーターと噛み締めた。

リーグ終盤に来て何かが吹っ切れたように活き活きとしたプレーを見せるヴィアティン三重の選手たち。この勢いと良いムードで次のソニー仙台戦に臨み、勝点3を掴んで欲しい。残り3試合、目の前の一戦に集中して全力を尽くそう。ひとつ勝つことが次への可能性を繋ぐ唯一の手段だから。

フォトギャラリー①・前半

フォトギャラリー②・後半

フォトギャラリー③

公式記録

NEXT MATCH 11/15 SUN vs ソニー仙台FC