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第12節・東京武蔵野シティFC戦前・北野純也インタビュー

2019年06月22日 

ヴィアティン三重の背番号10・北野純也。11節では前線からの強烈なプレッシングでボールを奪い、ツートップの相棒・⑥坂井のゴールをアシストした。

ヴィアティン三重がJFLに昇格するシーズンに加入し3シーズン目を迎える。どんな角度からもゴールを狙うアグレッシブなプレースタイルが魅力、生粋のストライカー北野純也。2019年6月21日(金)NTN運動公園陸上競技場でのトレーニングを終えたあと話を聞いた。

手応えを感じつつ、課題も明確に。ポジティブにやれている。

VTM:11節終えて、5勝4敗2分、現在7位です、チームはどんな雰囲気ですか?

少しずつ(戦術やチームでの約束事など)いろんな部分が積み重ねられているという実感があります。そしてやってきたことがちょうど積み重なってきて、手応えを感じつつある時に(先日の今治戦のように)負けて痛い目を見て、また課題に向き合ってクリアしていく。負けは良いことではないですが、課題が明確になる敗戦ですし、次に繋がる負けだと感じているのでポジティブにやれています。

ボール奪取の時の1歩、1秒にこだわっている

VTM:前からの強烈なプレスが攻撃陣の守備では特徴になっています。北野選手は昨シーズンまでも「よく走りよく守るFW」という印象でしたが、今季は昨年に比べてさらにハードになっているのでしょうか?

よくそうやって言ってもらえるのですが、見せ方が上手い方だと思ってます(笑)緩急をハッキリつけて走り・守るタイプだと思っているので、実は適度にサボっている部分もあって(笑)

VTM:サボってるとは!(笑)調整しているということでしょう?

ん〜、ある程度まで追ったら人に任せるとか、今シーズンはマッチアップする相手が一人ひとり明確になっていて、その役割の幅がハッキリしています。マークする相手を離してしまうと自分の責任でそこからチームが崩れてしまいますし、責任の所在が明確化されるのでしっかりやらなくてはという意識に繋がっていますね。そういう部分では緩急(メリハリ)を付けやすくなっていると感じます。

前にプレスをかけるのは気持ち的に楽なんですが、そこから自分のゴールに向かって戻るのはとてもしんどくて、そこの「戻りを頑張ろう」という部分は特に意識してやっています。

また、これまではボールを奪う時にプレスをかけて、ある程度かけたところで別の人に誘導し、その間に少しサボって(←サボるという言葉の意味合いが違う!次の準備への間を取るという意味)次の攻撃に速く動き出せる準備をしていたのですが、今季はプレスをかけて獲り切ってから次の攻撃に出ていくという「漏れのないやり方」を意識しているので、そこのわずかな1歩、1秒にこだわっています。そういう部分がこれまで以上に頑張っているように見えるというのはあるかもしれません。

監督の考え・戦術の浸透度はまだ50%未満。結果こそ全て。

VTM:上野監督になって、緻密なサッカーを掲げられていると思います。シーズンスタート時の理解度・浸透度をゼロとした場合、現時点で何%ぐらい理解・浸透してきていますか?

まだ全然できていないと思っています。50パーセントにも程遠い。やりたいことをやろうとはしているけど、できていない部分が多いですし、やろうとしている事の完成度が高くなって意図した事が出来るようになれば、自ずと結果に繋がってもっと点も取れているだろうし、システムもできていると思うので、チームの結果・数字で現れてない以上、まだそれは全然できていないと認識しています。

VTM:個人としての理解度は高まってきていますか?

そうですね、監督がどう感じているかはわかりませんが、自分の中では高まってきている実感をもってプレーできています。

VTM:どこまでできたら監督が考える100%なのか?というの知るは難しいですが、開幕の頃に比べるとパスのタッチ数が減ってきていたり、パススピードが上がってきていることには見ている人も気づいていると思うので、あとは北野選手に期待するのはやはり得点かなと思っています。前節大分戦ではチャンスも多かったですしね(笑)

〜大分戦に勝利した後、Twitterで「シュート練習頑張ります」とつぶやいていた北野選手(笑)〜

ゴール前で無理をしすぎない、味方のサポートを活かしてゴールを狙う。

大分戦はちょっと外しちゃいましたので…(苦笑)

その大分戦の前半に先制した後、普通にシュートを打ってファーサイドにふかしてしまった時「あれ?今日はフィーリングが良くないな」と感じる部分があって「これはむやみに頑張りすぎて打たないほうがいいかもな」と思ったんです。

これまでだとそういった時に味方のサポートがなくて無理して打ったりしてたんですけど、見てもらって分かる通り今季はこの展開の時は誰がサポートに入ると言った「約束ごと」が明確になっているので、もちろん自分でも狙ってはいきますが、そこを使った方が良いという判断・切り替えが今季はできるようになってきました。

VTM:より確率が高い方法を瞬時に決断できる「判断力と味方のサポート」ということですね。

はい、この前の大分戦のシーンも自分が打たなくても人を使ってゴールに繋げることができたので。そういう場面がまた増えれば試合でも役に立てると思います。そういう部分もあって今季はアシストも伸ばしていきたいですね。

VTM:今季はアシストする場面も北野選手の見どころのひとつということですね!

はい、プレーの幅を拡げていきたいと思っています。

VTM:では、次節に向けてひとことください。

次はアウェーで東京武蔵野シティFC、そしてホームでホンダロック、とにかく勝ちを目指して頑張ってきますので応援していただけると嬉しいです!

プレーの幅を求める生粋のストライカー、中盤戦でのさらなる活躍に期待。

北野純也と言えば、角度のないところからのシュートやゴール前でパスを受けて反転シュートなど、常にシュートでプレーを終わらせる意識を感じさせる生粋のストライカーという印象が強い。そのスタイルはとにかくゴールを狙うという強い気持ちによる部分はもちろんだが、これまでは瞬時の判断と本能的に出した答えがシュートだったのだろう。

しかしそこに味方のサポートが生まれ、判断スピードが向上するトレーニングを重ねていく中で、選択肢が増え、より高い確率でゴールを奪う最適解を求めるストライカーに変化しつつあるようだ。

今季のJFLはおよそ3分の1の試合を終え中盤戦に入っている。新たに「プレーの幅」を意識しながらゴールへ向かう背番号10に期待が膨らむ。

ちなみに文中でも紹介したが、試合後には必ずTwitterにヒトコト投稿する北野選手。いつもクールな印象の彼だが、そんな北野の人間らしくファン思いな一面が垣間見える。ぜひフォローしてチェックすることをおすすめしたい(^^)