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初めてのナイトゲームは上位ソニー仙台FCを相手に見事な勝利!

2023年07月02日 

 

2023年7月1日、2023年も半分が終わり夏を迎えて後半戦スタート。JFLは前半戦の折返しまであと2試合。第14節はホームスタジアム「ラピスタ」で開催される初めてのナイトゲーム。あいにくの雨に見舞われたが、ソニー仙台FCを迎えての夜のホームゲームは2-1でヴィアティン三重が勝利し、上位チームを相手に価値ある勝点3を上げた。前半に2点リードし、固い守備でソニー仙台FCをほぼ完璧に封じ込めていたが87分にカウンターから失点。最後は辛くも逃げ切った。最後まで走って走って勝ち切った選手たち。雨のなか声を出して後押しし続けたファン・サポーター。90分間闘い続けた汗と雨が4機のLED照明に照らされキラキラと輝き、最高の初ナイター・ホームゲームになった。

 

 

第25回 JFL第14節・試合結果

ヴィアティン三重 2-1 ソニー仙台FC
(2-0/0-1)

  • 9分:㉟寺尾憲祐・ヴィアティン三重
  • 44分:㉒川中健太・ヴィアティン三重
  • 87分:⑥瀬尾純基・ソニー仙台FC

 

前半・寺尾の先制点、川中の追加点で2点リードを奪う!

 

ヴィアティン三重のホームゲーム初のナイトゲームは少し早い17時のキックオフ。朝から小雨が降り続いていたがピッチ状態はさほど悪くなく、大雨が予想されていたにも関わらず小雨のまま試合開始。ここ数試合スタメンにやや入れ替わりがあるヴィアティン三重。今節はボランチに燃える闘魂⑦森主麗司が入り、今シーズンリーグでは初スタメン。ソニー仙台FC(以下仙台)ボールでキックオフ。序盤から良い距離感を保ち短いパスを繋いでくる仙台。一方ヴィアティン三重は奪ったところから右サイドのスペースを使ったサイドチェンジ、DFの裏を走る⑩田村を狙った長いパスを送って相手ゴールに迫る。

 

 

 

9分、いきなりチャンスを迎える。最終ラインからのビルドアップ。⑬安西に預け左に位置を取る㉒川中へパス。追い越した⑦森主が受けて外を更に㉕藤澤が追い越すがタメを作った森主が一旦川中に戻す。それを見た右サイドの㉟寺尾が相手DFラインの裏を狙って走り出す。そこへ川中からふわりと素晴らしいパス。ダイレクトで狙った寺尾だったがミートできない。しかし濡れたピッチの影響もありGKがファンブル、それを寺尾が拾い飛びつくGKを冷静にかわしてゴールへ流し込んだ。11節・青森戦で試合中に脳震盪で退き、ここ2試合はベンチに入っていなかった寺尾憲祐、復帰戦の開始9分で見事な先制ゴールを決めた。

 

 

 

15分、仙台が右サイドからボールを運ぶ。⑦森主がスライディングで奪いに行くが届かず、そのまま運ばれ相手右サイドからクロスが上がる。それを中央でフリーになった選手が受けボックス内ゴール正面で強烈なシュート。しかし間一髪のところで②谷奥が身体を投げ出してブロック。20分にも中央からパスを繋いで突破されボックス手前でシュートを打たれる。しかしここはGKモリケンの正面。危なげなくセーブ。ここから相手がボールを保持・パスを回す時間が長くなるが決定的なパスは一切通させず、集中した守備を続けるヴィアティン三重。

 

 

集中した守備でチャンスは作らせないがヴィアティン三重のチャンスも多くない。そしてよくボールを動かす相手だけに走らされる場面が多く徐々に体力が削られていく。40分、相手陣内でボールを奪った㉟寺尾から⑬安西へパス。即座に反応して裏に飛び出す⑩田村。そこへふわっと浮かせた絶妙のパス。ダイレクトでシュートを狙った田村だったがここは惜しくもオフサイド。ここまで裏を狙った場面でオフサイドを取られる場面が4回。相手の最終ラインの統率の良さを感じさせられる。

 

 

 

44分、モリケンからの長いパントキックが右のタッチラインを割る。相手陣内の深いところ。相手がスローインを後ろに下げたところでチャンスと見た㉟寺尾と⑩田村が前から強烈なプレッシャーをかける。たまらずGKに下げる仙台。相手GKのファーストタッチが大きくなったのを見て一気に詰める寺尾がスライディング、こぼれ球に田村が走り込んでシュート。しかしGKがブロック、大きく弾いたボールはボックスの外にいた⑬安西の足もとへ転がり安西が右脚を振る。しかしミートできずに左の㉒川中のところへ転がる、寄せる相手DFを落ち着いて交わした川中のシュート!前半終了間際に追加点。少ないチャンスをしっかりと決めて仙台を突き放したところで前半終了。

 

 

 

 

後半・終盤に失点するも最後は守り切って価値ある勝点3!

 

後半も前半の流れをそのままに仙台がボールを保持して始まる。49分、モリケンのフィードから左サイドで㉒川中・㉕藤澤がパス交換、中で受けた⑤菅野が中央にカットインしてシュート。ここは相手GK正面、良い形から入る。ここからは相手がボールを保持し続ける。しかし縦方向・斜め方向のパスコースをしっかり切るヴィアティン三重、仙台は横パスの連続でボールを回す時間が長くなる。

57分、ボールを奪ったヴィアティン三重、最終ラインに下げてビルドアップ。ボランチの⑬安西が受けて左のスペースに開く㉒川中へ長いパス。㉕藤澤が川中を追い越したところで中へ入る川中、そのタイミングで⑦森主が最終ライン裏のスペースへ見事なランニング。⑩田村・⑤菅野を追い越してフリーで受けた森主、二列目から来る菅野へ丁寧に落としたがこれは通らず相手ボールに。鮮やかな崩しでボックスに入ったがチャンス実らず。全力でポジションに戻る森主麗司、良い動きを見せる。

 

 

63分にフレッシュな選手を2人入れた仙台。良い守備で相手にチャンスを作らせていないヴィアティン三重、しかしじりじりとラインが下がり自陣でのプレーが増え始める。プレッシャーをかけるもなかなかボールが奪えない。67分、ヴィアティン三重陣内中央で仙台がワンタッチプレーで繋ぎエリアの外ギリギリのところで途中出場の⑲勝浦選手が強いシュート。人数はいたが簡単にシュートを打たせてしまう。枠に飛んだがGKモリケン、良い反応を見せてセーブ。69分先制ゴールの㉟寺尾に代えて⑳金が入る。

 

 

その直後、左サイドの深いところまで持ち込んだ㉕藤澤がコーナーキックを獲得。⑬安西のショートコーナー、⑤菅野に預け再び安西に戻して中に放り込む。中央で⑩田村が頭であわせたがわずかに右に逸れる。惜しい。再び右からのコーナーキック。相手DFが大きくクリア、そこから一気にカウンターに出る。しかし後ろに残っていた燃える闘魂⑦森主が全力疾走、魂がこもったスライディングでタッチラインに逃れる。これぞ森主!しかしその直後、脚をつって担架で運ばれピッチの外へ。ここでヴィアティン三重は二枚替え。㉒川中に代わって⑮梁、⑦森主に代わって④寺田が入りシステムを3バックに変更。

 

 

少しずつ疲れが見え始める両チーム。パスが途中で引っかかり攻守が頻繁に入れ替わる。奪ったあとの速攻に自信を持つヴィアティン三重、一気に前に運ぶがラストパスの精度が低く⑩田村にボールが入らず決定機が作れない。77分、ピッチ中央で引っ掛けたルーズボールを拾った⑮梁、中央をドリブルで運ぶ。全速力で追い越す⑬安西、さらに⑩田村もパワーを振り絞って追い越す。それにつられてかき乱される仙台DF陣。ボックス手前まで運んだところで梁が思い切って左脚を振る。しかし大きく枠を外してしまう。左のスペースでフリーになっていた田村、怒る。叫ぶ。右サイドで膝に手をつく安西。スタートから走り続けた二人に疲労の色が見えるだけに少ないチャンスを大切にしたいところだ。

 

 

80分を過ぎ良い守備を継続するヴィアティン三重、しかし印象では仙台の保持率は80%を超えるのではないかというぐらいずっと持たれている。それでもチャンスを作らせていないということはそれだけ走らされていることにもなる。さらにじりじりとラインを下げさせられほぼヴィアティン陣内でのプレーが続き一瞬も気が抜けない守備の時間が続く。82分、中央をドリブルで運ばれる、脚が止まるヴィアティン三重、プレッシャーがかからずフリーでミドルシュートを打たれる。ここもGKモリケン、枠に飛んだシュートをギリギリのところで掻き出す。

 

 

 

84分、⑩田村に代えて⑨大竹、㉕藤澤に代えて⑪上田が入る。86分、左サイドに入った⑪上田が起点となり相手ゴールに迫る。ボールを受けた⑤菅野がクロスを入れ⑨大竹がせったセカンドボールを⑳金成純がシュート。しかしここは相手GKの好セーブに阻まれてしまう。そこから逆に仙台のカウンター、ピッチ中央付近で㉔池田が止めにかかるがかわされ、そこから一気に加速。中央をぐんぐんと運ばれてしまう。戻りながら対応する最終ラインの3人。右に左に進路を入れ替えながら守備陣を掻き回す仙台⑲勝浦選手、④寺田と入れ替わりながらスルーパスを受けてシュート。GKモリケンが腕を伸ばしてなんとか防ぐ。しかしこぼれ球に詰められて失点、最後のところも脚が止まってしまい寄せきれなかった。

嫌な時間の失点、お互いに疲れがいることを自覚する中、キャプテン谷奥が呼びかけ中央に集まって気持ちを引き締めるヴィアティン三重の選手たち。残り時間が少ないことをアピールする仙台の選手たち、そして腕を上げて時計を止めるアクションを見せる主審。全員が絶対に勝ちたい試合、失点後にズルズルと押し込まれないためにもキャプテンの良いマネージメントだ。追加時間は5分、なんとしても勝ちきりたい。

 

 

勢いづくソニー仙台FC、最後の気力を振り絞って守るヴィアティン三重。自陣で相手にフリーキックを与えてしまうがこのところ徹底しているクロス対応も落ち着いて処理、もう追加点は許さない。前線の⑨大竹も後ろに下がって守備対応、テクニックもプライドも関係なく最後の力を振り絞って全員が身体を投げ出す。最後は⑤菅野が大きくクリアしたところで試合終了のホイッスル。力強く手を叩く樋口監督、膝に手を付き立ち尽くす②谷奥、ピッチに倒れ込む⑤菅野、⑮梁。そして勝利を称えハイタッチをする選手たち。

 

 

新しく設置された照明を点灯しクラブ初のナイトゲーム、雨の中集まってくれた多くの観客、そして絶対に負けられないホームゲーム。さまざまなプレッシャーから開放され、勝利の歓びを噛みしめる選手たちの表情は降り続く雨を忘れさせてくれるような爽やかなものだった。と言いたいところだが、これまでの連戦の疲れも相まって、選手たちは本当に疲れ果てていた。勝点3を掴むことは簡単じゃない、タフな試合を闘い抜いた選手たちの姿は本当に勇ましく、誇らしかった。

 

 

13節を終えて2位につけていたソニー仙台FCを相手に、上位に踏みとどまるためには絶対に勝点3が欲しい一戦だった。相手は直近の5試合で13得点、総得点は23でリーグトップ。高い技術と組織的なプレーを武器にした攻撃をどう抑えるか。スカウティング(事前に相手チームを分析すること)をする中で「丁寧なサッカー」をしてくると見ていた相手に対し、長い時間ボールを持たれる展開になっても焦らずグループで守り、チャレンジとカバーリングを徹底し、狙い所を絞ってボールを奪う。樋口監督が日頃から言っている「良い守備から良い攻撃へ」を徹底した。前半に2点リードし、チャンスは多くないもののそれ以上に相手にチャンスを作らせないサッカーを展開。最後の苦しい時間帯をなんとかしのいで勝点3。何よりも上位チームを相手に勝ち切ったことが素晴らしい。

 

 

しかしながら87分の失点シーン、74分・84分に選手を入れ替えて後を厚くしていたにも関わらず、あっさりとカウンターで真ん中から行かれてしまった。疲労が出て脚が止まってしまう時間帯、後半から交代で入った選手3人に走られて一気に決められてしまう。また攻撃では、後半にも何度かゴール前に迫る場面を作れたが決めることができなかった。リードしていただけにフィニッシュに持ち込むところでもうひとつ冷静さが欲しかったようにも感じる。そこに感じたストレスは勝利のあとの攻撃陣の表情が険しかったことからも読み取れる。

とはいえ課題はありながらも収穫もあったゲームだった。繰り返しになるが何よりも勝点3、勝ち切ることが出来たというのが一番の収穫だ。次節のアウェーでのブリオベッカ浦安戦で前半戦が終わり一巡目が終了。そしてサマーブレイクまでの3試合、リーグ二巡目はお互いに戦い方がわかる中でまた難しい闘いになる。まずは目の前の一戦、浦安戦に向けて最善の準備をし、またホームに戻ってきて欲しい。この夏の勝敗がリーグ後半戦を大きく左右することはみんなわかっている。ここからまた勇敢に闘い、ひとつひとつ勝点を積み上げていきたい。

 

 

そして初めてのナイトゲームは雨に見舞われることとなったが、選手たちの素晴らしい闘いぶり、雨にも関わらずオレンジのポンチョを着てアツい声援を送ってくれたファン・サポーター、試合の準備・運営に尽力してくれたボランティアスタッフの皆さん、四日市大学サッカー部のみなさん。試合を終え静まり返るなか4機のLED照明に照らされたラピスタのピッチは、そんなみなさんのアツい想いやとこの日の熱気が立ちのぼっているような美しい光景だった。チームが一歩ずつ前に進み、地域のみなさんと共にクラブも一歩ずつ成長していく。照明に照らされたスタジアムがこの地域のシンボルになり、そしてヴィアティン三重がフットボールを通じてこの町のシンボルになれるよう、みんなで一歩ずつ前に進んでいこう。

 

 

試合運営サポートは四日市大学サッカー部1〜2年生のみなさん!

第14節の運営サポートは四日市大学サッカー部1〜2年生の皆さんでした!そして引率は昨年までヴィアティン三重で活躍した佐藤洸一コーチ!初めてのナイトゲーム、そして雨のなか大変な1日になりましたが、試合終了後の後片付けまで元気にこなしてくれました。ありがとうございました!

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

公式記録

2023 JFL第15節 7/8土 vs ブリオベッカ浦安

  • 第25回 日本フットボールリーグ 第15節
  • 試合日程:2023年7月8日(土)アウェー
  • 対戦相手:ブリオベッカ浦安
  • 試合会場:成田中台
  • 開始時間:15:00キックオフ