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後半AT・大竹の劇的ゴールで高知に辛勝!

2023年06月05日 

 

90分を過ぎてスコアは2-2、後半のアディショナルタイムは4分と場内に告げられた。相手キーパーが大きくゴールキックを蹴る。セカンドボールを⑲児玉が拾い㉒川中が相手を背負いながら左にはたく、左サイドで受けた⑪上田、顔を上げて前方を見ると迷わず前線目掛けてボールを入れる。左足から大きなアーリークロス、相手DFは2枚、その裏を狙う⑨大竹、上田からのボールは相手DFひとり目の頭を越え、戻る二人目と入れ替わるように抜けて大竹の前方に転がる、大竹は右に流れながらGKの位置を確認、相手DFが寄せる時間を与えずトラップせずにゴール左隅に流し込んだ。

まっすぐにサポーター席へ走る大竹、歓びを爆発させサポーターと抱き合う。90+1分の劇的ゴールでホームで念願の勝点3を手にしたヴィアティン三重。前半2-0とリードしながら終盤のわずか4分間で2失点を喫し追いつかれた。途中交代で入った選手らの活躍で辛くも勝ちきったが、劇的勝利にもかかわらず90分間ピッチに立っていた選手たちの顔に笑顔はなかった。

 

 

第25回 JFL第10節・試合結果

ヴィアティン三重 3-2 高知ユナイテッドSC
(2-0/1-2)

  • 20分:⑳金 成純・ヴィアティン三重
  • 28分:⑩田村翔太・ヴィアティン三重
  • 80分:㉖小林 心・高知ユナイテッドSC
  • 84分:⑨田口光樹・高知ユナイテッドSC
  • 90+1分:⑨大竹将吾・ヴィアティン三重

 

 

前半・早い時間に先制、追加点、少ないチャンスを確実に決める!

 

JFL第10節、勝点10で12位のヴィアティン三重、対する高知ユナイテッドSCは勝点12で7位。ヴィアティン三重はスタメンを数名入れ替えて臨む。累積警告で出場停止の㉟寺尾に代わって⑳金、FWには㉒川中に代わって⑮梁、中盤は⑯橋本に代わって⑧澤が入る。やや西からの風が吹くラピスタ、高知ユナイテッドSC(以下高知)ボールで試合開始。ヴィアティン三重のスタメンは平均身長173.7cm・平均体重69.1kg、一方高知は平均身長177.8cm・平均体重71.5kgと体格の良い選手が多い印象。互いに前線〜中盤で厳しいプレッシャーをかけボールを奪い合う。立ち上がりから20分ごろまで互いに何度か相手ゴールに近づく場面を作るが決定的な場面には至らない。

 

 

19分、右サイドから何度かチャンスを作るヴィアティン三重、㉔池田がライン際深いところで仕掛けてコーナーキックを獲得。キッカーは⑬安西、最終ラインからヘディングが強い②谷奥・⑲児玉が上がりゴール前にポジションを取る。アウトスイング(ゴールから離れていく軌道)で高いところから曲げて落としたところへ二列目から走り込んだのは⑳金、ドンピシャヘッドであわせて先制ゴール!ベンチ目掛けて走る金、待ち構えるサブメンバーと抱き合う。久しぶりの先発起用に応えた金が結果を出した。

 

 

 

早い時間に先制したヴィアティン三重、良い流れを作りたい。しかし高知のプレッシャーは厳しく一進一退の攻防が続く。そして28分、一旦最終ラインの⑲児玉までボールを戻したヴィアティン三重、児玉から左サイドの㉕藤澤へパス。少しドリブルで運び前方を見た藤澤、相手最終ラインの裏、オフサイドの位置からDFの背後に戻った⑩田村の動き出しを見逃さなかった。距離はあったが左脚で抜け出した田村へ絶妙なパス、走りながら受ける田村も絶妙トラップ、DFが寄せられない位置にボールを落として左脚でゴール右隅に流し込んで追加点!スーパープレーの連続に実況・解説のダブルショーゴ(藤牧祥吾CC・坂井将吾U13監督)はスゲー!スゲー!を連発。

 

 

 

35分、相手が自陣からパスを繋いで左サイドから前へボールを運ぶ。テンポよく繋がれてゴール前に抜け出されシュートを打たれるがGK①モリケンが落ち着いてセーブ、そしてこのプレーはオフサイド。高知が徐々に前への勢いを強める。40分、モリケンからのゴールキック、セカンドボールを拾った⑤菅野が前に出ている相手GKの位置を見てロングシュート。惜しくもバーの上に外れたが40mの超ロングシュートでスタンドを沸かせる。そして前半終了、2点リードで折り返す。

 

 

 

80分から立て続けに失点、追いつかれるが最後は大竹の劇的ゴール!

 

ハーフタイム、⑧澤に代えて⑯橋本を投入して後半開始。開始早々に右サイドから㉔池田が運び中央の⑤菅野へパス、菅野がフリックして後ろから来た⑮梁へはたく、そして梁のシュート。しかしシュートは左にそれてゴールならず。スタートからの出場で気持ちが入る梁、やや力みがあるか。

後半に入ってやや陣形が重くなるヴィアティン三重、最終ラインが徐々に低くなり高知が中盤でボールを繋ぎ始める。前半に比べ相手の強度が高まったのかセカンドボールがあまり拾えない。出足で遅れるのか細かなファールが増える。62分、ヴィアティン三重ゴール前でファール、高知のフリーキック。直接狙ったキックがポストを叩きあわやゴールかと思われたがGKモリケンがセカンドボールを掻き出してピンチを凌ぐ。その後も中央から縦に運ばれる場面がありギリギリのところでブロック。ヴィアティン三重ゴール付近でのプレーが増える。次第にディフェンスラインが下がり、前からのプレッシャーもかからずキツい時間帯。

 

 

 

70分、ヴィアティン三重が二枚替え。⑮梁に代わって⑪上田、⑳金に代わって㉒川中が入る。その直後、モリケンのゴールキックから右サイドに展開、入ったばかりの㉒川中がゴール前にクロスを入れる。一度は跳ね返されるがゴール前でフリーになっていた⑪上田がこぼれ球を拾い左脚に持ち替えて強烈なシュート!しかし相手のブロックに防いだ。

75分から80分にかけて、ヴィアティン三重がやや流れを呼び戻し高知ゴールに迫る。しかし80分、相手陣内左サイドでボールを失いドリブルで一気に運ばれる。前がかりになっていたヴィアティン三重の選手たち、必死に戻りながらの守備。5対3で人数は足りているがそれぞれが相手に寄せきれないまま間を突かれて左サイドから決められてしまう。相手陣地の深いところでボールを失ってから10秒間で失点。嫌な空気が流れる、しかしまだリードしている。

 

 

82分、相手陣地の深いところから高知のスローイン。そのままドリブルで斜めに運ばれて一気にヴィアティン三重ゴール前。相手左サイドからシュートを打たれるがここは枠を逸れて難を逃れる。しかし84分、相手左サイドから高知のスローイン。最終ラインに戻したところから縦パス。そして左サイドに開いたところからGKとDFラインの間にクロスを放り込まれる。児玉の背後、谷奥の前にフリーで入られドンピシャヘッド。GKモリケンはノーチャンス。最初の失点から4分後に追いつかれてしまった。

 

 

85分、負けられないヴィアティン三重、一気に相手ゴールに攻め込み右サイドから㉔池田の強烈なミドルシュート。しかしここは相手GKがかろうじて弾き返す。そして86分㉕藤澤に代えて④寺田、⑤菅野に代えて⑨大竹が入る。残り時間はあとわずか。ゴール裏のサポーターを煽る⑩田村、大きな声とジェスチャーで最後の力を振り絞る。このままドローでは追われないヴィアティン三重、しかしそれは相手も同じ、簡単にはチャンスを作れない。そして時計は90分を過ぎアディショナルタイムは4分と告げられる。

 

 

高知のゴールキック、②谷奥が競ってセカンドボールを⑲児玉が拾い㉒川中が相手を背負いながらキープ、左サイドの⑪上田にはたく。受けた⑪上田、顔を上げて前方を見ると迷わず前線目掛けてボールを入れる。左脚から大きなアーリークロス、相手DFは2枚、その裏を狙う⑨大竹、上田からのボールは相手DFひとり目の頭を越え、戻る二人目と入れ替わるように抜けて大竹の前方に転がる、大竹は右に流れながらGKの位置を確認、相手DFが寄せる時間を与えず、トラップせずにゴール左隅に流し込んだ。サポーターのところへ走り出す大竹は高く飛んで拳を突き上げる。1,500人の観衆からは大歓声が上がる。

 

 

そこからのラスト3分はしっかりと時間をかけてゲームを締めくくり試合終了。仕事人・大竹将吾。期待通りの「タケらしいプレー」で苦しい状況にあったチームを勝利に導いた。

 

 

試合後、指揮官・樋口監督は終盤での自身の判断ミスを悔いた(試合後コメント記事参照)。そして選手らは試合終了のホイッスルが鳴り、整列に向かう途中やスタンド挨拶へ向かう途中、何人かで激しく言葉をぶつけ合っていた。内容までは聞こえなかったが、守備陣の集中力やマークのこと、トレーニングで確認してきたことのズレがあったのか、厳しい言葉を発しながらプレーを振り返っていたように見えた。これは想像でしかないが、前で絶え間なく走って汗をかく選手たちからすると、信頼している守備陣だからこそ感情をおさえられなかったのかもしれない(感情的になっていたかどうかは定かではないが)。それぐらいわずか4分間の同点劇はあまりにもあっけなかった。

 

 

しかし、笑顔がなかった選手ばかりではなかった。追いつかれたあとの86分に登場、最後に大仕事をした⑨大竹将吾、70分に交代で入ってからハイボールの勝負にことごとく勝ち、最後は素晴らしい精度のパスで大竹のゴールを演出した⑪上田駿斗、少ないプレータイムながらもそれぞれの持ち味を発揮した彼らの表情は明るかった。そんな彼らのひたむきさがチームを勝利に導いた。振り返れば早い時間にリードはしたものの全体的には相手がボールを持つ時間が長く、走らされ、終盤に追いつかれてしまい、試合を優位に進められた時間は長くない。それでも競争力を持った交代選手が入り、再びチームにパワーをもたらしたからこそ最後は勝ち切ることができた。そこには樋口監督が掲げる「共闘と競争」があったからにほかならない。

 

 

アディショナルタイムに追いついた執念も、試合後にぶつかりあう姿も、勝利への貪欲さのあらわれだ。ファイトする姿勢も貪欲さも更に積み上げて本物の強いチームになっていって欲しい。次は天皇杯2回戦、J1名古屋グランパスとの一戦。自分たちのフットボールで真正面からぶつかろう。そしてヴィアティンファミリー全員の力を結集し、ヴィアティン三重の存在を示そう。

Be Brave, Never Stop Challenging!

 

 

試合運営サポートは鈴鹿高校サッカー部 2/3年生のみなさん!

第10節の運営サポートは鈴鹿高校サッカー部、2・3年生のみなさんでした。蒸し暑い中での試合でしたが、みんな元気に最後まで円滑な試合運営のお手伝いをありがとうございました!

 

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公式記録

NEXT MATCH 第103回天皇杯 2回戦 vs 名古屋グランパス

  • 天皇杯JFA 第103回 全日本サッカー選手権大会
  • 試合日程:2023年6月7日(水)
  • 対戦相手:名古屋グランパス・J1
  • 試合会場:パロ瑞穂ラグビー場
  • 開始時間:19:00キックオフ

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