NEWS

アーカイブ

NEWSヴィアティン・マニア

アウェー青森の死闘、後半ATに追いつき劇的ドロー。

2022年11月14日 

 

JFL第29節、今季最後のアウェーゲームは青森でのラインメール青森戦。ゴール裏には三重から多くのサポーターが駆けつけホームチームに引けをとらない熱量。ラスト2試合、キッチリと勝って勝点6を手にしたいヴィアティン三重。

試合開始の13時ごろから小雨が降り始め、試合前から吹いていた風も強まりタフなコンディションのなか試合開始。開始早々にセットプレーから失点。前半はチャンスを作れないまま1点ビハインドで終える。後半に入ってシステムチェンジ、徐々にボールを握る時間が増える。相手ゴールにせまりつつも決定機に決められず時間だけが過ぎていく。85分を過ぎたあたりから青森はコーナーにボールを運び時間を使おうとする。90分が過ぎアディショナルタイムに突入。前線には⑱佐藤洸一、②谷奥健四郎も上がりパワープレー、そして90+4分、㉒川中健太が決めて土壇場で追いつき試合終了。

荒天の中、もう追いつけずに終わるかと思われた、しかし選手もサポーターも誰一人として諦めていなかった。その強い気持ちがあのゴールを生み、土壇場で勝点1をもぎ獲ることができた。今シーズン9回あった引き分けの中でも最も印象に残る同点劇となった。

 

第24回 JFL第29節・試合結果

ラインメール青森 1-1 ヴィアティン三重
(1-0/0-1)

  • 6分:⑤岸田翔平・ラインメール青森
  • 90+4分:㉒川中健太・ヴィアティン三重

 

 

前半・早々にセットプレーから失点、守備を崩せず苦しむ

 

気温15℃、強い風が吹き小雨がちらつく中ヴィアティン三重ボールでキックオフ。立ち上がり、お互いにコンパクトな陣形を作り素速いプレッシャーを掛け合って自由にボールを運ばせない。いつもどおり細かく繋ぎワンタッチプレーで前に運びたいヴィアティン三重に対し、プレッシャーをかけて奪ったところから大きく展開し前線の選手に放り込むラインメール青森。まだ試合が落ち着かない時間帯の6分、ヴィアティン三重陣内で青森のフリーキック。ゴール前に速く落ちてくるボールが入る。軌道は①GK森建太の正面だったが目の前を味方と相手が競りながら横切ったことでキャッチ出来ず咄嗟に跳ね返す。しかしそれを簡単に押し込まれて失点。またも早い時間帯のセットプレーで失点、苦しい状況から試合が始まる。

 

 

早く追いつきたいヴィアティン三重、丁寧にボールを運ぼうとするが相手の守備は5-4-1で3ラインがしっかりとコントロールされ、プレッシャーが速く思うように前に運べない。サイドからの展開を試みるも縦を消され中央に戻らされる。中央に戻すと中を閉められてまたサイドに開かされる。ボールを保持していても攻撃が成立せず持たされる時間が続く。そして17分、ピッチ中央で奪われたところから相手のカウンター。一気にゴール前に運ばれてピンチを迎える。しかしここはGK森とDF陣が身体を張ってギリギリのところで跳ね返す。

 

 

その後も青森の守備は固く攻撃の緒をつかめない。最終ラインからビルドアップし何度もチャレンジを繰り返すが中央は閉められサイドに開く。サイドからも展開出来ず後ろに下げさせられる。焦れてくると相手DFの裏を狙ってロングボールを入れ⑩田村や㉟寺尾を走らせるが相手DFの戻りが速くボールが収まらない。31分、ヴィアティン三重のコーナーキック、セカンドボールを拾ったところから中央からゴール前にボールを放り込む。CKに合わせて上がっていた⑲児玉が後ろに落として走り込んだ寺尾が強烈なミドルシュート。ここは惜しくもポストを叩きゴールならず。

 

 

35分を過ぎたところで雨風が強まる。試合は膠着状態が続いていたが40分、ヴィアティン三重陣内、相手左サイドからゴール前にアーリークロスを入れられる。ピンポイントで狙われ頭で合わされるがここはGK森が反応しセーブ。危ない場面。45分、相手がGKにボールを下げたところで前からプレッシャーを掛けハメにいく。そしてペナリティエリア付近でボールを奪い、㉒川中がタメを作って後ろからきた⑧澤に落としてシュート。左足のシュートは枠を捉えられず。45+2分、ヴィアティン陣内で相手のフリーキック。跳ね返したところからカウンターに転じる。左サイドを駆け上がる寺尾、中央からゴール前に猛然とスプリントする田村。中を確認した寺尾から田村へアーリークロス。ゴール前ファーサイドに田村が走り込んだがわずかに届かず、四中工ホットラインが湧かせたところで前半終了。

 

 

後半、システムチェンジで打開。そしてATの劇的同点弾!

 

ヴィアティン三重はハーフタイムに2枚替え、㉕藤澤→⑮田宮、⑧澤→⑳金。そしてシステムを4-4-2から4-1-4-1に変更、相手の分厚い守備を崩しにかかる。そして後半のスタートから勢いをもって相手ゴールに迫る。しかし49分、相手陣内でボールを奪われドリブルで一気に運ばれる。高くなっていたDFのラインが必死に戻る。そのままゴール前まで運ばれて相手のシュート。至近距離からの強烈なシュートだったが、GK森が素晴らしい反応で弾き返しピンチを凌ぐ。53分にもカウンターから運ばれてゴール前でシュートを打たれるがここはGKの正面、ことなきを得る。前の枚数を増やしたことで守備への切り替えに注意したい場面が続く。

 

カウンターからの危ない場面が続いたが相手陣地でプレーする時間が増え始める。樋口監督からは「斜め、斜め!」と斜めに動いてボールを受けるよう指示が飛ぶ。それに呼応するように選手たちは何度も何度もチャレンジを繰り返す。しかし青森の守備は固く簡単には決定機を作れない。しかしジリジリと相手ゴールには近づいている。時間が進むにつれて1点を守りたい青森はさらに守備が固くなる。71分、㉟寺尾に代えて②谷奥がIN。怪我から復帰の谷奥は24節のティアモ枚方戦以来、6試合ぶりの出場。

 

 

後半の飲水タイム。ここで樋口監督はまたもシステムチェンジを指示、4-1-4-1から3-4-3に変更。中盤に厚みを持たせ前線の枚数も増やす。試合再開、システム変更で相手のマークは混乱、ややバタついた状況のなか一気に相手ゴールに迫る。左サイドからのスローイン、田宮・橋本・菅野と繋いで裏に抜け出した田宮へスルーパス。完全に相手の守備を破ったがここは惜しくもオフサイドの判定。

 

 

82分、⑤菅野に代えて⑱佐藤洸一が入る。先日引退を発表した佐藤洸一、闘志みなぎらせて風雨と寒さで疲労が見えるチームメイトに再び魂を注入する。残り時間が少なくなり、時間をかけてプレーする青森、無理には攻めずコーナーに逃げる。アディショナルタイムに突入、残されたわずか5分で追いつきたいヴィアティン三重は谷奥も前に残してパワープレー。

 

 

そして迎えた90+4分、ピッチ中央で激しいボールの奪い合い。浮いたボールに長身の谷奥、佐藤が絡み身体を張ってマイボールにする。そしてボールが収まった佐藤から左サイドに開く田村へパス。ドリブルで持ち込む田村、ボックスに入ったところで相手DFをギリギリまで引きつけてクロスを上げる。倒れながらのキックでクロスボールはやや正確さを欠きファーサイドまで飛ぶが最後の力を振り絞った㉔池田が走り込みスライディングで折り返す。

 

 

そして中央の密集でボールを受けた川中、ワンタッチで合わせてゴール!それまで鉄壁の守備を誇ってきた青森守備陣の脚は止まり、ヴィアティン三重が最後の執念で相手を上回った。ボールを拾い脇に抱えてセンターサークルに戻る川中、残り時間は1分足らずでも貪欲に勝利を目指す。しかしリスタートしたところで試合終了のホイッスル。諦めなかったヴィアティン三重の選手たちは最後の最後で勝点1をもぎ取った。

 

 


 

 

「残り試合を絶対に消化試合にしない。」終盤の4試合を残してJ3昇格の目標が潰えたとき、樋口監督はそう言った。そして選手たちは過酷なコンディションの中、最後の最後まで走ることを止めず、闘うことを諦めなかった。それは自分たちの誇りのために、遠く青森まで駆けつけてくれたサポーターたちのために、遠くで応援してくれているすべての人達のために、全員の力を結集して奪ったゴールだった。もし消化試合として選手たちがプレーしていたら、これほどドラマティックな結末は絶対に生まれなかっただろう。そしてこういうことが起こるところがフットボールの面白さだとあらためて感じたのだった。

 

 

誰一人として勝点1に終わった結果には満足していないとは思うが、冷たい雨と強風にさらされながら声を枯らしたサポーターたちからは「良くやった!」と叫ぶ声が聞こえてきた。昇格もない、優勝もない、でも選手たちはこのチームで闘える残されたわずかな時間を無駄にしなかった。その気持はサポーターも同じだった。

 

 

今日の試合を振り返って感じたことがある。あの時間帯にセットプレーからの失点を繰り返すようなチームでは、きっと昇格はできないだろう。しかし一方で、これがもしあと勝点1で昇格を決められる試合だったとしたら、最後まで諦めないあの姿勢こそが昇格に必要なチームの姿なのだろう。第29節で見せたこのチームの弱さと強さ。ホーム・アサスタでの最終節を最高の形で締めくくるためにも、今日見せた強さをさらに高いレベルで発揮してほしい。弱さ・甘さはもういらない。

最高の応援で、最高の後押しで、僕らの選手たちを最後まで鼓舞しよう。きっと彼らはそれに応えて走り切ってくれる。今シーズンを共に闘った29人の選手たちの姿を目に焼き付けよう。

 

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

公式記録

2022 JFL最終節 11/20日 vs FCマルヤス岡崎

  • 第24回 日本フットボールリーグ 第30節
  • 試合日程:2022年11月20日(日)ホーム
  • 対戦相手:FCマルヤス岡崎
  • 試合会場:アサスタ
  • 開始時間:13:00キックオフ