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奈良の昇格がかかる一戦、激闘の末に敗れる。

2022年11月07日 

 

今シーズンが始まるときに目標として掲げたJ3昇格。前節の前にその可能性は消滅し、今節は目の前でライバルチームがその目標を達成しようとしていた。アウェー・ロートフィールドで迎えたJFL第28節、奈良クラブとの一戦。奈良クラブはJ3への昇格条件をほぼ満たしており、あとは最終的な順位(リーグ4位・百年構想クラブ2位以内)をクリアすれば昇格が決まる。この日のスタジアムは「この試合で決める」といった雰囲気に包まれていた。そんな状況の中、我々ヴィアティン三重がやるべきことはライバルの昇格を阻むというよりも、残された試合に全力を尽くし、ひとつでも多く勝利を掴むこと。それが樋口監督が言った「価値を示す」ということだ。

昇格を意識してか立ち上がりの奈良はやや硬さが見え、ヴィアティン三重がボールを握るところから試合が始まる。序盤から良くボールが動き見ごたえある互角の闘いを繰り広げる。互いにチャンスは作るが決定的な場面は少ない。後半に入っても譲らない展開が続いたが86分、ヴィアティン三重の自陣での横パスを引っ掛けた奈良クラブ、ディフェンス陣が整う前にミドルシュートを放ち決勝点を奪う。勝利への執念、昇格への想いをプレーで示した奈良が勝ち切り、自力で、そしてホームスタジアムでJ3昇格を決めた。

 

第24回 JFL第28節・試合結果

奈良クラブ 1-0 ヴィアティン三重
(0-0/1-0)

  • 86分:⑩山本宗太朗・奈良クラブ

 

 

前半・互いにボールを握り合うがチャンスは少ない

 

奈良ボールでキックオフ。前からプレッシャーをかけるヴィアティン三重、2分にチャンスを作る。左サイドから㉕藤澤が展開しワンタッチパスを繋いで⑯橋本がゴール前の⑩田村にクロスを入れる。相手DFを背負う田村、体勢を崩しながらも反転して強引にシュート、惜しくも枠を捉えられない。立ち上がりから積極的なプレーで奈良ゴールに迫る。

 

しっかり繋いでボールを前に運びたい両チーム、テンポの良いパスワークを見せるが互いに中央を閉めて外にボールを運ばせる。繋いだところからロングボールを入れて裏を狙う奈良クラブ、サイドからワンタッチパスで展開するヴィアティン三重。しかし得意の右サイド、㉔池田+㉟寺尾の連携からの突破は警戒され、縦へのボールは入れられず簡単には前に運ばせてもらえない。

 

 

32分、相手のフリーキックからロングボールをゴール前に入れられる。DFラインが下がったところで奈良が人数をかけて押し込みに来る。中央からアーリークロス気味に入れられたボールに頭で合わされるが強くミート出来ず、GK①森が落ち着いてキャッチ。このあとヴィアティン三重がボールを握る時間を迎える。高い位置でボールを奪い、⑯橋本と㉒川中が起点となり中央で⑩田村を走らせる。ゴールに迫る場面を何度か作るが守備の意識が高い奈良、戻りが速くゴール前を固めて跳ね返す。44分、相手の右からのコーナーキック。ゴール前に鋭いボールが入り頭で合わされるが④寺田がしっかりと身体を寄せて競り、ボールは逸れた。前半はお互いに崩しにかかる場面を何度か作ったがエリア内での決定的な場面は少なく、ヴィアティン三重のシュートは2分に田村が放った1本のみで終わった。

 

 

後半・終盤の勝負どころを凌ぎ切れず…。

 

後半もボールがよく動き攻守が目まぐるしく入れ替わる展開。49分、ヴィアティン陣内で奈良が左サイドからゴール前にクロスを入れる。DF陣の頭を超えてファーサイドに走り込んだ選手に詰められそうになるがGK森が掻き出す。さらに奈良の波状攻撃、右サイドから入ってきたクロス、ここは相手を自由にさせず森がキャッチしてセーブ。危ない場面を凌いだ。

57分、最終ラインの⑲児玉から前線へのロングボール、川中が抑えて後ろから来る藤澤に落とす、そして藤澤が中へグラウンダーの速いボールを入れる。ゴール前に走り込む田村、わずかに合わない。59分、自陣の深いところでボールを奪いカウンター。⑤菅野がドリブルで2人を抜き、2人を引きつけたところで前を走る川中へパス。川中を追い越した寺尾へパスを出しヒールで落としたところへ⑧澤が走り込む、左足でシュートを打つがミートできずに浮かせてしまい枠の外。決定的な場面を決められない。倒れ込んで悔しがる川中。

 

 

64分、⑧澤に代えて⑬高橋を投入。76分、相手の攻撃を凌ぎ自陣でセカンドボールを拾ったところからカウンター。ワンタッチで細かく繋いで田村が相手をかわしたところでスピードアップ。田村に並走して追い越す川中、逆サイドには菅野、相手DFは2人で3対2の数的優位。川中がDF2枚を引きつけたところで田村からフリーの菅野へパス。しかしパスを受けた菅野、ピッチに脚をとられ体勢を崩してしまう。相手の守備を破ってあと一歩のところだったが相手GKが抑えてシュートまで至らず、惜しい場面。

 

 

82分、㉟寺尾に代えて⑨大竹を投入。前線の大竹を狙ってポストプレー。落としたところから裏を狙って大竹を走らせる。奈良の固い守備を崩しにかかる。しかし86分、自陣右サイドからのフリーキックをセンターバックに入れたところを引っ掛けられボールを奪われる。そしてそのままミドルシュート。一旦は④寺田が跳ね返したがこぼれ球を拾われて再びシュート。ゴール右隅に転がったシュートは森の手をかすめることなくネットに突き刺さった。歓喜に湧くロートフィールド。大きな拍手に包まれる。

 

 

そこからも必死の攻撃を見せたヴィアティン三重だったが、86分、奈良の劇的決勝弾・劇的昇格決定ゴールの余韻を残したまま試合終了のホイッスルがスタジアムに鳴り響いた。それと同時に大歓声と大きな拍手のうねりが、敗戦にうなだれるヴィアティン三重の選手たちを飲み込んだ。

 

 

残り2試合ある状況で今季の総括はしないとしつつも、試合後に樋口監督は言った。「いま目の前で昇格を決めたチームと、僕らのチーム、そして順位というのは、長いシーズンを振り返ると今日のゲームが象徴してると言わざるを得ません。つまり、勝ち切ることが出来なかった我々と、難しいゲームを勝ち切る力を持っている奈良との違い、そこが現れた今日の試合でしたし、シーズンだったと思います。」

 

 

10年のヴィアティン三重史上、選手たちの個々の能力は最も高いと言っていいだろう。しかし勝ち切る力がない。勝負どころで決め切った奈良クラブ、何度かのチャンスを作りながら決められなかったヴィアティン三重。今シーズンは試合後に同じような言葉を何度綴ったことだろうか。来季のことはまだ言う段階にないが、残り2試合は勝負どころで決め切る、勝ち切るサッカーで締めくくりたいものだ。

先日、来シーズンも樋口監督が指揮を執ることが発表された。今シーズンは何度も「積み上げ」という言葉でチーム力を表現してきた樋口監督。このメンバーで闘えるのはあと2試合しかないが、選手たちはこれまで積み上げてきたサッカーを精一杯表現してほしい。そして僕らはその姿を最後まで見届けよう。僕らの選手たちが死力を尽くして闘う姿を。

 

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

公式記録

2022 JFL第29節 11/13 日 vs ラインメール青森

  • 第24回 日本フットボールリーグ 第29節
  • 試合日程:2022年11月13日(日)アウェイ
  • 対戦相手:ラインメール青森
  • 試合会場:新青森球
  • 開始時間:13:00キックオフ