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噛み合わない歯車、灼熱の花園で2位大阪に敗れる。

2022年08月01日 

 

7月最後の日曜日、JFL第18節は花園ラグビー場第2グラウンドで暫定2位・FC大阪との対戦。ヴィアティン三重は暫定3位、ともに昇格を目指す百年構想クラブ同士の絶対に負けられない一戦。

真夏の暑さの中、重要な一戦にチームを後押しするべく三重から多くのサポーターが駆けつけた。しかし勝ちたい気持ちとは裏腹に、ミスからの失点で敗れた。絶対に失点してはならない時間に、ミスからの失点。後半はボールを握りながらも精彩を欠いた攻撃でチャンスを作ることさえできなかった。

この試合が終わると1ヶ月のサマーブレイク、チームは1週間のオフ。新チームの始動からおよそ7ヶ月、18試合かけて積み上げてきたヴィアティン三重のサッカーはブレイクを前に大きく崩れてしまうという結果になった。その現実に指揮官・樋口靖洋監督は落胆と憤りを隠せない様子だった。

 

第24回 JFL第18節・試合結果

FC大阪 1-0 ヴィアティン三重
(前半1-0:後半0-0

  • 45+3分:⑨ルイス・フェルナンド・FC大阪

 

前半・動きの悪いヴィアティン、そして終了間際の失点

 

ヴィアティン三重ボールでキックオフ。立ち上がりから大阪のプレッシャーが強く、後ろにボールを下げさせられる場面が多くなる。浮いたボールはフィジカルで勝る大阪が競り勝つ、平均身長では大阪がおよそ5cmも高い。競り合ったあとのセカンドボールも相手の意識が高く、なかなかボールを握ることができない。

序盤の10分、前線へどんどんボールを放り込んでくる大阪、弾き返したところも回収され相手の勢いに押され何度か危ない場面を迎える。10分を過ぎてやや落ち着きを取り戻し、短いパスを繋いで前に運ぶ。14分、⑦森主の縦パスを受けた⑤菅野がシュート。枠を逸れたがシュートを打つことでチームの勢いを取り戻したい。

 

 

21分、ヴィアティン陣内で相手のスローイン。右サイド前方のスペースに長いボールを入れられ一気にゴールに迫られる。守備の人数が揃う前にクロスを入れられ大阪⑨ルイス・フェルナンドがシュート、枠に跳んでいたがGK①森が反応してセーブ。26分にも右サイドのスペースを狙われ際どいシュートを浴びる。

 

 

29分、右サイドの中盤で⑳金成純がボールを奪いスピードに乗ってショートカウンター。㉟寺尾にボールを預け、追い越した⑳金が再びボールを受けて中に折り返す。ニアに⑩田村、ファーに⑤菅野、前を行く田村が相手DFを引きつけたところで⑳金が⑤菅野へパス、ワンタッチでシュートを打つがふかしてしまう。惜しい場面。

 

 

33分、相手陣内右サイドでボールを持った㉔池田、サイド攻撃を警戒されると見てドリブルで中央に持ち込む。そこでボールを呼び込む⑩田村にパス、ワンタッチではたいて⑤菅野へ、ワンツーで折り返し⑩田村がシュート。折返しが少し長くなったことで体勢が悪く強いシュートにはならず。しかし良い連携からフィニッシュまで到達、少しずつリズムを掴み始める。しかしボールを握っても出しどころが見つからず送れたところを狙われる。後ろに下げる場面も多い。

 

 

39分、またも右サイドのスペースを突かれピンチを迎える。スピードがある大阪⑱久保がスペースに走ってそのまま⑨ルイス・フェルナンドをめがけてクロス。ボックス内だったが④寺田が身体を預けてブロック、あわやのピンチ。その後はお互いにボールが落ち着かず前半が終わりに近づく。アディショナルタイムは2分。AT2分を過ぎたところでGK①森がボールを抑える。時間を使いながら状況を見る。AT3分になってもまだ笛は鳴らない。そして①森のパントキック。これがミスキックになりピッチ中央に落ち大阪が大きく前に蹴り出す。ゴール前で高くバウンド、処理に手こずるDF陣。大阪が拾って中に折り返す。完全にフリーになっていた⑨ルイス・フェルナンドが難なく決めて失点。まさかのミスで前半を終える。

 

 

後半・交代選手が流れを変えるがゴールは遠く…

 

ハーフタイム、㉟寺尾に代えて⑮田宮を投入。ピッチに入るとスピードを活かし、チームにスイッチを入れるべくボールに絡みに行く。前半に比べ少しボールと選手が動き始める。56分、右サイドから⑮田宮・㉔池田・⑳金・⑤菅野が連携して前に運ぶ。一旦は引っかかるが⑳金が拾って右サイドの⑤菅野へ。勢いを殺さずに菅野がワンタッチでクロスをあげようとするがキックミス。正確なキックが持ち味の菅野、精細を欠く。

 

 

60分、④寺田に代えてティアモ枚方から移籍新加入の⑲児玉慎太郎が入る。その直後、クリアボールを拾われゴール前に放り込まれ危ない場面。GK①森が出て僅かなところで難を逃れる。61分、高く上げた最終ライン右寄りでボールを受けた⑲児玉、前方中央にいた⑤菅野へ正確なボールを入れる。菅野がワンタッチで右サイド裏に出して⑩田村がシュート。ここは惜しくもオフサイド。⑲児玉の良い判断で最終ラインから一気に相手ゴールに迫る。その後も右サイドで効果的な斜めのパスを入れて前半には見られなかった良い連携が見え始める。

 

 

73分、⑦森主に代えて⑬高橋を投入。78分には左サイドの崩しから高橋虎太郎のシュート、枠を外れる。80分には⑱佐藤洸一、㉗雨宮を投入。なんとしてもゴールが欲しい。交代選手たちがしっかりと動いてヴィアティン三重がボールを握る時間が続く。しかし相手の守備意識は高くフィニッシュまで至らない。時間が経過し焦るヴィアティン三重の選手たち。

 

 

終盤の10分間は完全にヴィアティン三重のペース。エリアの外からラフに放り込むしかなく、エリア内に入り込む術がない。85分、この試合で初めてのコーナーキック。キッカーは⑤菅野、しかしここはキックミス、セットプレーのチャンスも活かせない。その後もボールを切らさずヴィアティン三重の攻撃。89分には右サイドから池田のロングスロー。⑱佐藤が競るが相手が必至のクリア。アディショナルタイムは4分。ヴィアティン三重陣内でキープし時間を使う大阪。しかし最後にもう一度大阪のゴール前に迫る。

 

 

残り時間は1分を切る。ラストプレーはヴィアティン三重、右からのコーナーキック。両チームの選手22人が大阪ゴール前に密集する。押し込みたいヴィアティン、弾き返したいFC大阪。最後は大阪の選手がクリア、そこで試合終了のホイッスル。後半は交代選手の活躍もあってボールを握る時間は増えたが決定機は作れず、大阪の執念と集中力の前に敗れた。

 

 

試合を終えて記者会見場に現れた樋口監督、珍しく何かを押し殺しているような表情だった。それは負けた悔しさを超えた何かだったように感じる。ここまでの18試合で積み上げてきたものは一体何だったのか。言葉を選びながら話す樋口監督はそれを自問自答しているかのようだった。

 

 

そして試合後のキャプテン・谷奥選手。樋口監督同様、常にポジティブな言葉を発し続ける男も珍しく言葉が出てこない。しかし振り絞る。技術的なところ云々より、自分自身も含めたそれぞれの選手の心、メンタルの部分にうまくいかない要因があると受け止めていた。

前節、試合後のインタビューを終えた時に谷奥選手は言った。「2位とか3位になってしまうと、嫌でも順位ってのを意識してしまうんです。シーズンはまだまだ長いわけで、いま2位だって3位だってなんにもならない。目の前の相手にしっかり向き合うことができなくなるとチームは上手く行かないんですよね。」

 

 

全30試合のうち18試合が終わり、残りは12試合。例年以上に混戦になっている今季のJFL。こんなところで立ち止まり、下を向いているチームが昇格などできるはずもない。試合前の円陣で樋口監督は言った。

「覚悟を持ってプレーしよう。」

今シーズンが始まる時、ヴィアティン三重のエンブレムに手を当てて心に誓った覚悟。SYMBOL of MIE、三重の象徴たれ。三重の象徴に相応しいチーム、三重のシンボルになるような躍動感あふれるサッカーで、どんな相手にも立ち向かい勝利する。自分がチームを引っ張り、自分のプレーでチームを勇気づけ、自分がチームを勝たせる。そして自分たちの応援でチームを後押しする。

このブレイク期間をフルに活かし、その覚悟をもう一度自分のものにしてピッチに戻ろう。

 

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

公式記録

2022 JFL第19節 8/28 日 vs FC神楽しまね

  • 第24回 日本フットボールリーグ 第19節
  • 試合日程:2022年8月28日(日)ホーム
  • 対戦相手:FC神楽しまね
  • 試合会場:アサスタ
  • 開始時間:15:00キックオフ