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リーグ最終節、死力を尽くすもアウェーで大分に敗れる

2021年12月06日 

 

2021年12月5日、第23回日本フットボールリーグ最終節。3月に開幕してここまで31試合、32試合目はアウェー大分でのヴェルスパ大分戦。最後の一戦は3位大分の強さを見せつけられる結果となったが、最後の最後まで諦めること無く全員で闘った。Jリーグ昇格を目指してスタートしたこのチームの最終成績は11位。誰もこの結果に満足はしていないが、これが2021年シーズンを精一杯闘い抜いた結果である。10勝12敗10分・勝点40、ヴィアティン三重の2021年は黒星で終わった。

 

○ ヴェルスパ大分 2-0 ヴィアティン三重 ●
前半1-0・後半1-0

  • 13分・⑪利根瑠偉・ヴェルスパ大分
  • 87分・⑭西埜植颯斗・ヴェルスパ大分

 

 

第23回 JFL第32節・スターティングメンバー

 

試合終了後・山本監督コメント

 

山本監督・試合総括:非常に守備が堅くスピードのある速攻やバランスの良い攻撃のヴェルスパ大分さんと対戦するということで、我々は失うものはなにもありませんのでこれまでに積み上げてきたものを、精一杯、最大限に発揮しようと誓って試合に臨みました。前半は残念ながらよくない入りかたから始まり、相手の力が勝った内容となりました。マイボールになった時もまず相手が強烈なプレスをかけてきて、セカンドパス、サードパスのところで引っ掛けられて奪われる。少し怖がってしまったところもあって消極的になっていたところもありました。後半は今まで強い相手とやってきても闘えたことを思い出してやろう、自分たちの経験を信じてやれば流れを変えられる、そう言って送り出しました。特に出だしの5分ところは熱量をMAXにしてやろうと。前半と比べてチャンスを何度か作ることはできたのですが、相手は直近の5試合でクリーンシートの5連勝をしているとあって、最後まで破ることができず残念な結果となりました。

大分という遠方にも関わらずこれだけ多くのサポーターのみなさんが駆けつけて後押ししてくれたことは、最後の最後まで諦めずに1点でも取りたいという選手たちの背中を押してもらう力になりました。本当に感謝しています。

 

VTM:ハーフタイムに交代選手を二人入れて少し流れを掴むことはできたと思いますが、どんな声をかけられましたか?

山本監督:後半から入った⑩山藤に関してはコンディションも良くなってきていて、限られた時間ではあるけれども「思う存分、思い通りにプレーして欲しい、自分も山藤のプレーを楽しみにしている。」そう言って送り出しました。㉝泰地については、ストロングポイントであるヘディングでの競り合いのところに期待している、そう伝えました。交代の二人だけでなく、それぞれの選手が個々の持ち味を発揮しながら最後まで闘ってくれましたので、残念な結果にはなりましたが良かったと思います。

 

 

VTM:では最後にこの1年を締めくくってください。

山本監督:この1年といいますか、私がチームに関わらせてもらうようになって、みなさんに支えられながら無我夢中に、駆け足で、休むこと無く走り続けてきた、振り返ってみるとそんな印象です。監督になったこの半年間については、結果に関しての責任は私にありますが、監督という立場になったことで周囲の見え方が変わりました。スポンサー企業さん、サポーターのみなさん、その他、チームに関わり支えてくださるみなさんの見え方が変わってきました。監督になったことでその想いを、より肌で感じられるようになったといいますか、こんなに素晴らしい環境を作ってくださったみなさまに感謝の言葉しかありません。

残念ながら昇格という目標は達成できませんでしたし、順位についても大変不本意な結果に終わってしまったことを申し訳なく思っております。ただ、選手たちは彼らなりに自分たちが持っている力を出し切ろう、出し切ろうと全力で取り組んでくれました。この素晴らしい仲間たちと同じ時間を共に過ごせたことは、厳しい時間ではありましたがとても清々しい気持ちでいっぱいです。本当に応援ありがとうございました。

 

前半・パワーとスピードに圧倒され為す術もなく失点

 

ここまで5連勝・5試合連続無失点で3位が決定しているヴェルスパ大分に対し、ここ5試合で1勝3敗1分のヴィアティン三重。強力な攻撃力と堅守を誇る大分を相手にどう闘うのか。立ち上がりから大分ペース。シーズン終盤にかけて完成度が高められてきたであろう戦術・連携は全く隙が無く糸口が掴めない。17分・早々に失点。ワンタッチパスでディフェンダーが釣り出された裏を突かれあっさり崩される。

 

 

その後、ボールを奪って持ち前の素速いカウンターを狙うが、しっかりと研究されておりパスを3本もつなぐことができない。余裕を持ってボールを回すもコースは完全に消されて横パスとバックパス。そのバックパスも狙われて危ない場面を招く。カテゴリーが違うのではないかと錯覚するほどの差を感じたままノーチャンスで前半を終える。

 

後半・山藤を投入、流れを掴むも追いつくことはできず

 

ハーフタイムに2枚替え。今シーズン限りでの引退を発表した⑩山藤健太、足元のテクニックとシュート力のある㉘寺下を投入。ラストマッチとなる⑩山藤がピッチに立ち奮起する選手たち。後半開始から明らかに闘争心のギアが上がる。⑤菅野、㉘寺下のところでタメを作り徐々にペースを掴み始める。前半に比べ相手陣地に入り込む機会を作ることはできたがパワーとフィジカルに勝る大分守備陣を崩せない。後半から入った⑩山藤、㉘寺下が果敢にゴールを狙うも枠を捉えきれない。

 

 

 


63分に⑥坂井、83分に㉝奥村を投入、攻撃のリズムと高さに変化を付けて1点を狙いに行く。⑥坂井が前節のゴールを決めたときと同じように、徹底的に前からのプレスを続け、隙を見て裏への飛び出しを試みる。そして87分、前がかりになっているところで相手のクリアボールから抜け出され最後はGK①森建太と1対1,角度のないところから決められて追加点を許してしまう。

 

 

そこからも全員で必死のプレーを見せたが最後まで大分ゴールを破ることはできず試合終了のホイッスル。ヴィアティン三重の2021シーズンが終わった。

最終戦は3位チームの強さと上手さを、身を以て感じる内容で終わった。しかし選手たちが最後まで自分たちの持てる力を全て振り絞ってゴールに向かい、体を張って守り抜く姿勢は観ているもの全てに伝わった。全く太刀打ちできなかった前半とは別のチームになったかのように、後半はアグレッシブな攻撃を見せてくれた。

 

 

そして昭和電工サッカー・ラグビー場はヴィアティンのホームゲームかのごとく、オレンジ色が埋めていた。三重から大分までその距離は800km。1シーズン共に闘ったサポーターはJ3昇格の夢が潰えても、11位という成績に終わっても、変わること無く選手たちの背中を押し続けた。選手たちがそれに応えようと必死に走り、歯を食いしばる姿をその目に焼き付けた。

これまで以上に山あり谷ありで、悔しいこと、うまく行かないことの方が圧倒的に多かった今シーズン。それでもコロナ禍を経て、いまだ難しい状況が続く中でもスタジアムで選手たちと同じ空気と緊張感を味わうことができる。それがあったから嬉しいことも悔しいことも共有できた。誰よりも悔しいのは選手たち、それを少しでも分かち合って選手たちを助けたい、次に向かうチカラになりたいと思い、声は出せなくとも必死に手をたたき想いを届けた。スタジアムに来れなくても配信を見て想いを届けてくれたサポーターもたくさんいる。

 

 

このメンバーと、この仲間たちと最後まで闘い抜けたことを誇りに思う。

そしてこの悔しさもヴィアティン三重の大切な経験であり、歴史である。これを糧にして2022年に向かおう。ONE HEART Veertien, Never Stop Challenging. ボクたちの挑戦は続く。

 

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