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試合終了間際、寺田の同点ヘッドで奈良に追いつきドロー!

2021年09月06日 

 

緊急事態宣言が発出されたことによりリモートマッチ(無観客試合)となったJFL第21節、ホームアサスタでの奈良クラブ戦。二連敗で迎えたホームゲームでどんな闘いを見せるのか。

試合開始から終始拮抗した展開が続き、互いに何度かチャンスを迎えるもそのたびにゴールキーパーの好セーブで得点を奪えないまま終盤へ。83分に一瞬の隙を突いた奈良クラブにカウンターから先制されそのまま終わるかと思われた後半アディショナルタイム、相手ゴール前でのフリーキックに寺田が頭で合わせ同点ゴール!ゴールが決まった後、試合終了のホイッスル。まさに最後の1秒まで諦めなかった結果、価値ある勝点1を手にした。

 

△ヴィアティン三重 1-1 奈良クラブ△
前半0-0:後半1-1

  • 83分:⑱森 俊介・奈良クラブ
  • 90+5分:④寺田匡史・ヴィアティン三重

 

第23回 JFL第21節・スターティングメンバー紹介

 

試合終了後・山本監督コメント

 

山本監督・試合総括:2連敗して今日を迎えました。連敗の要因が浮き彫りになってきていたので、そこの修正に取り組んで今日の試合に臨みました。それに関してはある程度のところまで成果は感じられました。そしてペナルティエリア内での得点の意識は上がってきているのですが、今日に関しては奈良クラブさんのゴールキーパー㉑金子選手の好守に何度も阻まれてしまいました。

そして後半、ウチのペースで試合を運んでいる中でちょっとしたミスからボールを奪われ、カウンターを許して失点してしまった。そのあと選手たちは絶対に諦めないという気持ちを前面に出して、アディショナルタイムの最後の最後まで「絶対に取るぞ」という気持ちを表現してくれた部分については、選手たちを褒めてあげたいと思います。

しかしながらこういった拮抗した試合をモノにして勝点3を積み上げなければ、このリーグで上位を狙うのは難しくなります。次のゲームにおいては今日の課題をブラッシュアップして取り組み、みなさんに良い結果をお届けできるようにやっていこうと思います。

 

インタビュアー:今日は交代のカードを2枚しか使いませんでした。そこの意図をお聞かせ下さい。

山本監督:後半はうちの流れでゲームが進んでいた中で、技術を持った選手が良い流れを作ってプレーをしてくれていたのでそこに賭けました。結果論にはなりますがもっと前への推進力がある選手を投入するなどの方法はあったかもしれませんが、今日のゲームについてはそういう判断をしました。

 

 

VTM:今日の試合にはこれまでの3バックではなく4バックで臨んだ狙いを聞かせて下さい。

山本監督:これまで、スリーバックで臨む際、攻撃のポイントでありターゲットマンになる⑱佐藤洸一をワントップで置いていました。しかしここ数試合はコンディション不良で出られていませんので、洸一がいない中で、個々の選手のストロングポイントを活かすために前線はツートップにし、ディフェンスラインはフォーバックに、ミドルゾーンでのボールの保持率を上げ、バランスを保ちながら攻める時間を多くしたいと考えました。中盤でボールホルダーを追い越していくことによって前への推進力が生まれ、結果的に流れの中で相手ゴールに近づいていくという狙いで変更することにしました。

VTM:前半は奈良クラブがボールを保持する時間が長かったのですが、後半はヴィアティンが主導権を握って試合を進めることができていました。ハーフタイムにはどんな指示をされましたか?

山本監督:「奈良クラブさんはややルーズなマークを前線からしてくる、トラップをかけて来る」と分析していましたので、そのトラップにかからないこと。プレスがかかっているときにはもう一つ裏を狙っていくこと。もうひとつはコンビネーション、3人・4人が関わる時にはひとりがボールを持つ時間を短くして形を作っていくことを共有しました。

 

記者:冒頭に言われた連敗した中で見えてきた修正点、これは具体的にどういった点でしょうか?

山本監督:まずひとつ目は守備、コーナーキックを含めたセットプレーで相手に付ききれずに失点してしまうというのが大きな課題でした。そこはしっかりとマークについて相手を自由にさせない、競り合いに勝てないとしても身体を当てて簡単に打たせないという練習を繰り返しました。もうひとつは攻撃でペナルティエリア内での精度を上げなければ2点以上の得点はとれないだろうと。シュートを打てる場面で思い切ったチャレンジは大切ですが、自分がシュートを打つよりも可能性があると感じた場合に他の選手を使うことで得点の確率を上げることができる。そういったことを共有しました。それについては流れの中での得点はありませんでしたが、ある程度成果を感じられました。

インタビュアー:最後にファン・サポーターのみなさんにメッセージをお願いします。

山本監督:2連敗のあとのホームゲームでしたので勝ってみなさんに勝点3をお届けしたかったのですが、引き分けという結果になってしまい本当に申し訳ありません。一方で選手たちは応援してくださっている皆様のサポートのおかげもあって、最後の最後まで諦めずに1点リードされても同点、逆転するという強い意思で闘ってくれました。まだまだ試合は続きますので、引き続き応援よろしくお願いいたします。

 

寺田匡史選手・試合後コメント

 

VTM:まず最初に劇的なゴールシーンを振り返って下さい。

寺田匡史選手:ハシくん(橋本拓門選手)からピンポイントで良いボールが来たので、走り込んで頭で合わせるだけでした。ハシくんのキックが素晴らしかったです。決められてよかったです。練習でハシくんが蹴る時、僕のところに合わせてくれることが多いので練習通りのプレーができました。

VTM:終始拮抗したゲーム展開でした。失点はありましたが最後まで集中を切らさずやれたポイントはどんなところでしょうか?

寺田選手:陸もそうですし大喜もそうですし、キツい状況でも後ろでしっかりコーチングして、声を出し続けたことで集中してプレーすることが出来たと思います。でも失点シーンは良い流れで攻めていたにも関わらずリスク管理が出来ていなかった。その一瞬のスキを突かれてしまったので、攻撃から守備に変わるところをもっとしっかりやる必要があると思います。

VTM:最後に、ファン・サポーターのみなさんに一言お願いします。

寺田選手:今日は勝たなければならない試合だったのですが勝つことが出来ず申し訳なく思っています。この勝点1をプラスに捉えて次の枚方戦できっちり勝てるように準備をしたいと思います。リモートマッチでしたが応援してくださる方がたくさんいると思います、そんなみなさんの想いも背負ってしっかり闘いたいと思います。今日はありがとうございました。

 

奈良クラブ・フリアン監督試合後コメント

 

フリアン監督・試合総括:今日の試合は非常に拮抗した内容でした。お互いに決定的なチャンスがありました。我々の方は⑧浜田選手が相手ゴールキーパーと一対一になる場面がありましたし、ヴィアティン三重さんの方は⑨酒井選手がゴールキーパーと一対一になる明らかなチャンスがありました。我々のゴールシーンはカウンターから良い形を作って得点することができました。このところカウンターからの良い攻撃ができていたので、今日の試合でもそれを発揮してくれました。しかしながら後半のアディショナルタイムに失点し追いつかれてしまいました。この前の試合はリードされている状況から同点に追いついて引き分けに持ち込むことができましたが、今日はリードしているところで追いつかれてしまった。こういうことが起こるのがサッカーだと思っています。

インタビュアー:ヴィアティン三重についての印象をお聞かせ下さい。

フリアン監督:個人個人がしっかり闘うチームでした。そういった全員が闘うチームだからこそ試合の最後の最後でゴールを決められたのだと思います。闘う姿勢を感じるチームでした。加えて、最後まで止まらずに動き続ける、ハードワークを続けられる選手たちが多くのチャンスを作っていましたし、多才でいい選手が多いチームだという印象を持っています。

 

前半・奈良がボールを保持するが奪った後の素早い攻撃でチャンスメイク

 

前回、アウェーでの対戦では2-1でヴィアティン三重が勝利。二連敗のヴィアティンに対し直近6試合で1勝5分0敗と負けていない奈良クラブ。前線から激しいプレッシャーをかけてくる奈良クラブがボールを保持する展開。ヴィアティン三重は極端なプレスはかけず、狙い所を絞ってボールを奪い、奪った後は素早く一気に攻め上がる。

自陣でボールを奪った後、左サイドでフリーになっている㉘寺下が起点となってチャンスを作る。⑨酒井達磨のシュート、㉘寺下裕貴のシュート、枠に飛んだボールを相手のGK㉑金子選手が弾き返す。ゴールこそ決まらないが得点意識が高く期待できる展開。しかし相手も短いパスを繋いでヴィアティン三重守備陣を崩しにかかる。41分、縦パスに抜け出されてピンチを迎えるが㉑加藤大喜の好セーブで阻止、前半最大のピンチを凌ぎ0-0で後半へ。

 

 

 

 

後半・流れはヴィアティン、しかしカウンターから失点、そして劇的同点弾!

 

後半に入って出足が良くなり、前半は拾えていなかったセカンドボールへの反応も良くなってヴィアティンがボールを支配しながら試合が進む。キャプテン⑦塩谷、なんとしてもゴールが欲しい⑨酒井達磨、古巣対決の⑤菅野哲也が前から激しくプレシャーをかけ、中盤でボールを奪い一気に攻撃のギアを入れる。16分、⑦塩谷が奪ったボールを⑨酒井が拾いそのままゴールへ突進、GKと一対一になるが阻止されゴールならず。

 

 

 

相手陣地でプレーする時間が長くなり何度もゴールに迫るヴィアティン三重。しかし奈良クラブも攻守の切り替えが速く奪った後は一気にヴィアティンゴールに迫る。83分、右から左から分厚い攻撃を見せていたヴィアティン三重、相手にボールを奪われたところからカウンターを食らう。前がかりになっているところを狙われDFラインの裏を走られてあっさり失点。互いに喉から手が出るほど欲しかった先制点を奪ったのは奈良クラブだった。アディショナルタイムも含めて残り時間10分程度。

 

 

「まだまだここからだろー!!!」大きな声を張り上げる②大竹陸。失点した後も攻撃の手を緩めない。しかし少しずつ時間が経過し焦りの色が見え始める。アディショナルタイムは4分。奈良クラブは交代選手を入れ時間を使う。一進一退の攻防が続きおよそ4分が経過したところで途中から入った㉜井上丈がファールを受けフリーキック獲得。

かなり距離はあるがキッカーは右脚の名手⑯橋本拓門。高い軌道で放り込んだボールは競り合いの中からマークを外しフリーになった④寺田匡史の頭へ!寺田の頭に引き寄せられるように飛んだボールにキッチリと合わせ劇的同点ゴール。倒れ込む奈良のゴールキーパー、そして試合終了のホイッスル。

 

 

ピッチ中央に整列し選手たちが礼をしたあと、スタジアムDJ川道氏が高らかに声をあげた「先ほどの得点は、ヴィアティン三重・背番号4番、寺田匡史選手のゴールです!!!!」リモートマッチで無人の観客席に響いた。

 

 

拮抗した試合展開の中でも終始落ち着いたプレーを見せていた選手たち。試合前から闘う気持ちをみなぎらせ、最後の最後まで高い集中力を発揮して同点に追いついた。気持ちを切らさずに闘い抜いたこと、これまで課題にしていたセットプレーでの守備改善と評価できる部分は多い。しかし決定機の精度、一瞬のミスが起こった際のカバーリング、ミスを未然に防ぐポジショニングなど課題は残る。

試合後に寺田が言ったように、この勝点1をポジティブに捉え、次の闘いに向かって欲しい。次節の相手、強敵ティアモ枚方とどう闘うのか、どこに勝機を見出すのか。最後の数秒で掴んだ勝点1を自信に変えて闘い、勝利を掴んで欲しい。

 

 

今日の試合は緊急事態宣言が出ていることもあり、ヴィアティン三重レディースの選手たちが運営サポートをしてくれていた。午前中にハードな練習をした後に疲れを見せることなく笑顔で動き回るレディースの選手たち。支えてくれる多くの人たちの想いを力に変えて、なんとしても勝ち上がっていこう。

 

フォトギャラリー①

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公式記録

NEXT MATCH 9/12 日 vs ティアモ枚方

  • 第23回 日本フットボールリーグ 第22節
  • 試合日程:2021年9月12日(日)
  • 対戦相手:ティアモ枚方
  • 試合会場:枚方市立陸上競技場
  • 開始時間:14:30 キックオフ