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逆襲の時はまだか、ホームで刈谷にドロー。

2021年06月20日 

 

試合を重ねるごとに上野監督な緻密なサッカーの習熟度が高まり、チームの結束は固くなり、いよいよヴィアティン三重の逆襲だ。と行きたいところだがフットボールはそう簡単なものではない。ヴィアティン三重の逆襲はいつ始まるのか。

ホームスタジアム・朝日ガスエナジー東員スタジアムに、今季からJFLに昇格した東海地区の盟友・FC刈谷を迎えたJFL第13節、いまだ勝利がなく暫定最下位のFC刈谷を相手に、ギリギリのところでドローに持ち込み辛くも勝点1を手にした。

 

△ ヴィアティン三重 1-1 FC刈谷 △
(前半 0-1|後半 1-0)

  • 35分:㉚福家勇輝・FC刈谷
  • 89分:⑯橋本拓門・ヴィアティン三重

 

 

第23回 JFL第13節・スターティングメンバー紹介

試合終了後・上野監督コメント

 

上野監督・試合総括:結果的に引き分けでしたが、やはり勝たなければならない試合でした。最後ギリギリで追いつくことはできましたが、勝たなければならない試合でしたので何度も何度も言っていますが…、この悔しさを忘れずに次の試合に活かそう、次の武蔵野戦は必ず勝って帰ろうと、試合を終えた選手たちと話しました。

試合については前半は風下でいつも以上に風が強く難しい状況でした。やってきたことが出来なくて失点しまったと思っています。取られ方が悪くてカウンター気味になりましたが、ゴール前でフリーでターンさせてシュートを打たせてしまった。ゴール前で自由にさせないという約束事でやってきていますので、もう一度やり直さなければならないと思います。

 

インタビュアー:先ほどFC刈谷の門田監督が個々の能力が高い選手が多いチームだとおっしゃっていました。そういう意味では本来の能力が発揮できなかったという印象でしょうか?

上野監督:そうですね、おっしゃる通りだと思います。そして今日の刈谷さんは頑張られました。コンパクトにして寄せて、セカンドボールを拾って。そこで我々は刈谷さんに負けないようにやることを練習してきました。しかし逆に刈谷さんの方がしっかりとセカンドボールを拾ってハードワークして攻撃につなげてきましたので、我々はハーフタイムに話しました。能力云々の前に、ハードワークして寄せて、セカンドボールを取りに行くということが出来ていなかった。もう一度そこをやり直そうと全員で話してから選手たちをピッチに送り出しました。

 

記者:FC刈谷のヘッドコーチ・飯塚亮氏はレノファ山口での監督時代の選手だったと思います。コーチとしての働きはどのような印象でしたか?

上野監督:亮は山口で一緒にやっていました。技術の高い選手でしたし、刈谷に行ったことも知っていましたのでその後も何度か連絡を取り合っていました。ハードワークする良いチームを作っているなと感じました。門田監督もサンフレッチェ広島の下部組織で一緒に働いてきましたので旧知の仲です。なかなかJFLに上がれなかったFC刈谷さんを1年で昇格させ良い仕事をされたのだと思います。我々もですが刈谷さんも今は苦しんでいますが、どんどん良いチームになっていくと思っています。

 

VTM:ここ数試合、練習でやってきていることがやれていないと監督はおっしゃられています。試合ごとの成長をなかなか感じ取れないのですが、監督としては「練習でやったことがやれない」ことについて、どこに課題を感じていらっしゃいますか?

上野監督:私も課題課題と言ってきましたが、4試合前に枚方さんに4失点して敗れ、その次に高知さんに3失点して敗れました。2試合で7失点しました。たった2試合で7失点というのはありえないことなので、まずは守備を立て直そうと取り組んでいます。それまでは平均失点は1点なかったのに大量失点で連敗してしまった。高知戦が終わってもう一度基礎の基礎からやり直そうとやっています。そして先週のホンダロック戦は1失点、一度は危ない場面がありましたがそれ以外は危ない場面がなかったのでみんなが頑張ってくれました。

この2試合は1失点ずつの2失点まできましたので徐々に改善できていると思います。しかし今日はゴール前でフリーにさせてしまったので、それは我々が練習でやってきたことではありません。もう一度取り組んで欲しいと思っています。選手たちはよく頑張ってくれていますので次の武蔵野戦につなげていきたいと思います。

 

記者:スタメンにキャプテン塩谷選手が入っていませんでした。その意図を聞かせてください。

上野監督:戦術的な判断です。⑪早坂翔も怪我が治って良くなってきています。⑮田宮碧人も怪我から復帰して良い動きをしてくれました。塩谷も右も左もできますのでそれぞれが切磋琢磨して伸びてくれていると思っています。

記者:先ほど守備は改善しつつあると言われていましたが、得点にも課題がある中で少し変化をつけるという狙いもあったのでしょうか?

上野監督:そうですね、塩谷も良い攻撃を持っていますし、もっと新しい攻撃の形を作っていきたいという考えもありまして、早坂・田宮もよい攻撃をもっているので切磋琢磨してもらって色んな可能性のチョイスを作るという考えがあります。決して塩谷が悪いからということはありません。早坂も田宮も惜しい場面がありましたがもう少し連携を高められたらもっと良くなってくると思います。

 

インタビュアー:最後にファン・サポーターのみなさんにメッセージをお願いします。

上野監督:今日も強風の中、800人を超える方にお越しいただいて本当にありがとうございます。満足な試合はお見せできていません。全員でもがいてもがいて良い結果につなげて行こうと思っていますので、引き続き応援よろしくお願いいたします。今日はありがとうございました。

 

FC刈谷・門田監督試合後コメント

 

FC刈谷 門田監督・試合総括:今日の試合については、勝点3を取らなければならない、勝点3を取れた試合だったと思います。前半は風上に立って1点取ることができました。チームとしてやるべきことがある程度出来ていたと思います、そのまま1-0のプランでいました。後半、風下に立たされ構えるのではなく前から行くというのがなかなか出来ず、それでも選手たちは85分ぐらいまでしっかり耐えてくれたのですが…。しかしあのフリーキックは相手のキッカー(ヴィアティン三重・橋本選手)を褒めるべき本当に素晴らしいフリーキックでした。

ただウチとしては、後半もう少し前から守備をして、自陣では風の影響もあるので余計なファールをしない、そういうことを伝えてはいたもののファールをしてしまい、フリーキックから失点をしてしまった。もったいないゲームだったと思います。

 

インタビュアー:ヴィアティン三重はどのようなチームだとイメージしていましたか?

門田監督:個の選手の技量が高いと見ていました。中でも⑨酒井達磨選手のウラへの抜け出しをチームとしてはポイントを置いてサッカーをしているのだろうという印象を持ちました。

 

記者:ヴィアティン三重とはポジション的にミラーゲームのようになっていたように感じます、それについての印象を聞かせてください。もう一点、バイタルエリアでの守備が以前よりしっかりしていたように感じます、それについても感想を聞かせてください。(※ミラーゲームとは同じフォーメーションのチーム同士が対戦し、システム上の長所・短所が同じになってくるゲームを言う)

門田監督:ミラーゲームになったというのは、三重さんは人を取りに来る(マンツーマンディフェンス)という約束事だったりプランだったと思います。我々は人を取りに来るとわかっていながらスペースが見えていたので、そのスペースをどのように攻略するのか?というトレーニングをしてこの試合に臨みました。ミラーゲームに見えてしまったのは、相手が人を取りに来るところが要因になっていると思います。

2つ目のバイタルの守備について。狙いとしてもう一つ持っていたのは、我々としてはしっかりと引き込んでカウンターというのを狙っていました。そういった意味で「中を締める」バイタルの一番危ないところを消すという作業を一週間やってきましたので、そこが固く見えたのかなと思います。ただやはり後半にバイタルを固めたところで、風の影響もありますし、最後の方でプレーとしてはできていたと思うのですが、下(低いボール)で1本、2本繋いでしっかりラインを上げていく、それをしないと相手陣地でこのような風の中ではやれないと感じました。

 

VTM:失礼な言い方ですが、今季未勝利のチームとは思えない伸び伸びとしたプレーを特に前半に展開されていました。まだ勝利がない中でどういったモチベーションで選手たちのあのようなプレーを引き出したのでしょうか?

門田監督:もう我々は這い上がるしかありません。下を向いていても仕方がないので選手たちと私との会話を大切にしてきました。選手たちのモチベーションを上げることを大事にしましたし、もちろんチーム全体でもミーティングをしました。「俺達はやるしかないんだ」という思いで、選手もスタッフもしっかりやっていこう、前を向いて這い上がっていこうという会話をしていたので今日のパフォーマンスが出せたのだと思います。勝てていないので本当に苦しいのですが、ぐっとこらえながら選手たちのモチベーションを上げ、選手たちは自分たち自身のモチベーションを上げてくれたのでそこそこの試合が出来たのかなと思っています。

 

前半・風下で苦戦、先制を許す

 

 

快晴に恵まれるも例によって西からの強風が吹くアサスタ、ヴィアティン三重は風下スタート。キックオフから闘志むき出しの⑨酒井達磨を中心に刈谷ゴールに迫る。久しぶりに試合の入りに勢いを感じ期待が膨らむ。何度か惜しい場面はあったものの、サイド攻撃と酒井達磨の抜け出しを丁寧にケアする刈谷のDF陣をかわすことが出来ず、ゴールは奪えない。

 

 

 

そしてペースを掴み始める刈谷、コンパクトに保ちながらテンポよくヴィアティン陣内に攻め入る。そして迎えた35分、FC刈谷のGKへのバックパスからグラウンダーのパスぎ繋ぎ展開、6本目のパスを繋いだところで浮かせたボールで中盤を飛び越し前線へ。最後はゴール前で簡単に反転され強烈なシュートを決められてしまい失点。

 

 

前半終了間際、自陣で㉜井上丈がボールを奪い前線のスペースへ。抜け出した⑨酒井達磨がドリブルで持ち上がり逆サイドの⑤菅野へ、⑪早坂へ折り返しシュート!惜しくもクロスバーに阻まれる。前半アディショナルタイムに最も決定的な場面に決められず後半へ。

 

 

 

後半・猛攻を畳み掛けるが苦戦、最後に橋本のFKで辛くも追いつく

風上に立ったヴィアティン三重、風を味方につけて攻め込みたいところだがいつも以上に強い風に手を焼く。右サイド、左サイドから展開し中央の⑨酒井に放り込む、野性味溢れるプレーで囲まれながらも競り勝つ酒井達磨、ゴールへの意識は高い。

 

 

相手のファールが増え、セットプレーのチャンスが度々訪れる。しかし目まぐるしく変化する風の強さに翻弄され流される場面も多い。そんな中でも52分に惜しい場面を迎える。HTで⑩山藤が交代で退き、㉜井上丈が左足で蹴る。大きく弧を描いたボールにあわせたのはセットプレーに強い㉝奥村泰地!

 

 

後半はシュート数11本とほぼヴィアティンペースで試合は進んだもののゴールが奪えない。スタートからピッチに立つ選手、交代で入ってくる選手、それぞれが自分の役割を全うするべくピッチを駆け回る。闘志、気迫、集中力、みなぎるものは見えるがもう一歩のところで噛み合わない。先制された焦りか、ホームで負けられないというプレッシャーか。時間だけが進んでいく。

 

 

そして後半アディショナルタイムが告げられようとしていた89分、相手陣内でフリーキックを得る。蹴るのは正確なキックを武器とする⑯橋本拓門。これまで何本かフリーキック、コーナーキックを蹴っていた橋本、風に流され僅かなところでその正確なキックはズレが生じていた。その都度、上野監督から「ハッシー!高く上げすぎるな!」「風をもっと読め!」と言った檄が飛んでいた。

 

ピッチに立つ選手、控えの選手それぞれが各々の役割を果たそうと必死だった。そして89分のフリーキック、橋本拓門は全神経を集中し、それまでわずかに流されていた風を見事にコントロールすることに成功する。FC刈谷・門田監督に「褒めるしかない」と言わしめたフリーキックがチームを窮地から救った。そして試合終了。

 

 

完全に負け試合の様相だった。しかし1本のフリーキックがギリギリのところでチームを救った。試合を観ていた多くの人が諦めかけていた中で、最後まで諦めなかった結果に他ならない。サッカーはチームスポーツだ。ひとりで闘えるものではない。ただ、一人の決定的な力で結果を大きく変えられるのがサッカーの面白いところでもある。いつも物静か(私が知る限り)で、ひたむきにチームのために走り続ける男・橋本拓門。

 

このフリーキックで得た勝点1を手本とし、他の選手たちも自分の武器に自信を持ち、勝敗の責任を追ったプレーで私たちを魅了して欲しい。気迫や集中力というフレーズをよく使うが、突き詰めれば「そのワンプレーは勝敗の責任を追うレベルに達しているのか?」ということなのかも知れない。

その責任を全員が果たした先には、きっと勝点3が待っている。

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

公式記録

NEXT MATCH 6/27 日 vs 東京武蔵野ユナイテッドFC

  • 第23回 日本フットボールリーグ 第14節
  • 試合日程:2021年6月27日(日)
  • 対戦相手:東京武蔵野ユナイテッドFC
  • 試合会場:味の素フィールド西が丘
  • 開始時間:13:00キックオフ