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樋口 士郎監督 就任記者会見
5月25日(月)、2026/27シーズンの監督に就任した樋口 士郎 新監督の就任記者会見を実施いたしました。

樋口 士郎監督 就任記者会見 概要
■開催日時
2026年5月25日(月)13:30~
■登壇者
株式会社ヴィアティン三重ファミリークラブ 代表取締役社長 後藤大介
ヴィアティン三重 強化部長 加藤秀典
ヴィアティン三重 新監督 樋口士郎
ご挨拶
代表 後藤よりご挨拶

本日はお忙しい中、ご出席いただきましてありがとうございます。後ほど強化部長からも話がありますし、樋口監督ご本人からも意気込みなど話していただきますが、私はクラブ全体のことで少しだけお話させていただきたいと思います。
カップ戦(2026 JFL CUP)が先日終わりました。昇降格がない大会ではありましたが、その中で以前の監督も色々なチャレンジをしていたところはありますが、やはり昇降格がなくても当然、地域の皆さん、ファンの皆さんはその結果は気にされていたものですから、非常に厳しいお言葉をいただくこともございました。昇降格のない大会なので、そこをどう考えるか。色々と賛否、ご意見もあると思うんですが、慎重に審議を重ねた結果、結論を出したという経緯になります。
三重県サッカー界では、樋口士郎監督のこれまでの実績は、言うまでもない素晴らしい実績をお持ちの方ですし、2019年に四中工(四日市中央工業高校サッカー部)を退職されてからヴィアティンにお越しいただきました。アカデミーダイレクターを務めていただいた後、三重県サッカー協会に出向されていました。そして久しぶりに(2026年より)クラブに戻ってきていただいて、テクニカルダイレクター、そして今回はトップチームの監督に就任いただきました。四中工時代から時々お会いしてお話しさせていただく機会はありましたが、クラブにお越しいただくことになった時、どこかのタイミングでトップチームの監督を引き受けていただく時は、間違いなく来るだろうなと思っておりました。2019年からご一緒させていただいて7年越しに今回オファーを出した、そんな経緯があります。ちょうどこの週末もトレーニングマッチがあって、樋口士郎監督の新体制でスタートしたところですけれども、見るだけでも非常に楽しみな、ワクワクするようなサッカーをされておりましたので、今後、地域の皆さんにも楽しみに待っていただければと思います。
強化部長 加藤よりご挨拶

先日終了しました2026 JFL CUPでは、非常に厳しい結果となり、日頃から応援してくださっているパートナー企業様、ファン・サポーターの皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。今回の監督交代につきましては、試合の結果だけではなく、日々のトレーニング、ミーティング、課題改善の取り組みなどを総合的に判断した上でのことです。そしてこの度、新監督として樋口氏に努めていただくことになりました。 テクニカルダイレクターという立場からの監督ということで、チームの課題や選手の特徴を掴んでいるところ、樋口監督が持っている人間性、情熱、指導力、そして覚悟が、今のチームに必要だと考えました。リーグ優勝という目標に向け、クラブ一丸となって樋口新体制を全力でサポートしてまいります。
新監督 樋口よりご挨拶

私自身、こういう形でヴィアティンの監督をさせていただくことに対して、ものすごいプレッシャーと共に、大きな幸せを感じています。この年になって、もう1度現場に戻って勝負の世界でチャレンジできるという、なかなかできることではないと思います。ここまで来た以上、自分のサッカー人生をかけて、Jリーグ昇格に向けて全力を尽くしていきたいなと思っています。
質疑応答
── 2019年、ご自身が考える適性は「やはり育成年代である」と当時おっしゃっていました。そこから7年の年月をかけて県協会に行かれたり、いろんなカテゴリーを見て来られたと思うんですが、その中でご自身の適正はどう変化したのか。そして、その中でトップカテゴリーを見る上での不安などがもしあれば、お聞かせください。
樋口:やっぱり自分自身の適性としては、育成というところに自分のストロングポイントがあると考えております。ただ、ずっとサッカー協会の方で仕事をさせてもらう中で、育成もトップも、サッカーは同じだということですね。今年の1月からテクニカルダイレクターとしてトップチームを見させてもらう中で、やっぱりうちの選手ももっと成長しないとけないなということを感じたわけですね。完璧な選手なんていうのはいないと思いますし、どの選手もストロングとウィークがあって。ですから、ヴィアティンがJリーグを目指す上では、1人1人の成長がまず大事であって、その成長の上にチーム力っていうのがあると。育成もトップも、ベースは同じだなとすごく感じました。トレーニングを先週から始めてるんですけども、まず原理原則から入ろうと。やっぱり高校年代、大学年代でやってきたことが少しずつ、おろそかになってる部分があったりするので、これではダメだなと。もう1回サッカーの本質、原理原則っていうところから入っていけば、今持ってる選手たちの能力はもっと発揮できるんじゃないかなと。1×11が、20、30になるような、そんなイメージを持ちながら指導していければ良いなと思っております。
── ヴィアティンはどんなチームを目指していて、どんなサッカーを作っていきたいと考えてらっしゃいますか。
樋口:攻守ともにとにかくアグレッシブにいきたい。意図的にボールを奪いに行って、奪ったボールを速く攻めるという、現代サッカーですよね。受け身ではない攻撃的な守備があり、そこから得点を狙いにいくにはリスクを背負っていくぞと。そういうサッカーをしたいなと思っています。そのベースになるのは守備かなと思っていますので、きちっと原理原則に基づいた守備からボールを奪って、そして個々の能力を自由に発揮できるような、のびのびした攻撃ができれば良いのかなと思っております。

── これまで様々なカテゴリーを見てきた中で、やはり三重県にJリーグのチームがあれば、特に子どもたちに夢と希望が広がるんじゃないか、ということもありますが、改めて三重県にJクラブがあるという必要性についてどのようにお考えでしょうか。
樋口:今回、監督をさせてもらうということの1つに、やっぱり三重県にJを。という思いがすごくありました。会社のご理解を得て、FAコーチというサッカー協会の仕事をさせていただきました。その時に、全国のJFAの方とか、Jリーグ関係者とか、地域の方とか、研修や大会視察で行きますと、やっぱりJのある県と無い県の落差と言いますか、ハンデと言いますか、めちゃくちゃあるんですね。施設面はもちろんですけど、やっぱり三重県は育成年代で良い選手は全部県外に流出しています。これだけJリーガーや日本代表もいて、ワールドカップに5人選出されている県なんですよね。その県にJリーグが無いと。その現象をどうするんだという、県全体、スポーツ界全体の盛り上がりも含めて、Jリーグがある・ないっていうのは、国体(現:国民スポーツ大会)とか、いろんなカテゴリーの選手にまで影響が波及してきてるというのをものすごく感じました。やっぱりこの三重県でトップを走っているヴィアティン三重が絶対Jリーグに入らなければいけないという、そういう強い気持ちを外に出て、また新たに感じたというところです。
── 原理原則という話がありましたが、原理原則、サッカーの本質はどこだと捉えていますか。
樋口:まずサッカーの本質は点を取るか取られるか、勝負というところですね。ですから、得点するためにボールを奪う、得点されないためにボールを守るという、中盤のポゼッションとかビルドアップとか、いろんな要素があると思うんですけど、やっぱりもう1回そこの原点のところをしっかりやるという中で、例えば守備であればマークの原則、チャレンジのプライオリティ、チャレンジ&カバーの徹底であるとか。そういう個人戦術、個人技術っていう部分を上げる中で、それをグループとして大きくしていくっていうようなところですね。チーム戦術とかグループ戦術が先ではなくて、個人の理解と、それを実践するフィジカルとスキル、戦術感っていうところが1番大事なのかなと。先週、ほんとに基本的なことばっかりやってたきたんですが、昨日のFC岐阜との練習試合の中では(新体制で始動してから)たった4日間やるだけでだいぶ変わるなと、そういう感覚がありました。個人戦術の部分ですね、そこを徹底して落とし込んでいく中で、チームを作っていこうと思っています。
── JFLで働きながらの選手もいますし、難しいところもあると思いますが、どんな計画でチームを作り上げていきたいですか。
樋口:カップ戦のプレーオフ(東西の1位同士・2位同士の順位決定戦)が無くなりましたので、そのプレーオフの期間まではトレーニングを継続していって、練習試合も組んでます。あと2週間は幸い、僕に時間をいただいたので、原理原則を先週含めて3週間で落とし込んで、そのあとオフをしばらく取りまして、開幕(8月29日or30日)の逆算で約8週から9週でチームを作っていこうと。2週間トレーニング、3週間のオフから、もう1回フィジカル面の向上とか、グループ戦術からチーム戦術っていうようなところで、1ヶ月前ぐらいからはチームをしっかり固めながら、やっぱり初戦が勝負だと思いますので、初戦に向けて準備していきたいなと思っています。
── 最初に「プレッシャーと共に幸せを感じている」という話がありましたが、不安に思ってるもの、プレッシャーの部分はどんなところでしょうか。
樋口:長いこと四中工の監督を24年やらせてもらって、四中工の立場っていうのが三重県の中で絶対勝たなきゃいけないチームなんですね。城先生(樋口氏の前任の監督)がものすごい実績を残されましたので、私になって負けとったらあかんですね。もう絶対に負けられない戦いと。でもやっぱり自分がやっていて負けることもあるんですね。上手くいかないこともいっぱいありましたので、やっぱり今ほんとに新鮮で、選手も頑張ってくれてるし、私自身もすごく手応えを感じながらやってるんですけども、相手があることですし、上手くいかない状況になった時に、どうチームを立て直していくかっていう部分ですね。ここが高校生、育成年代とは違うとこだと思いますので、そういう自立した選手に対して、臨機応変に対応していく、そういう部分が必要なのかなと。上手くいかないことがいっぱいあるだろうという、そういう不安ですね。
── 三重県の指導者の強化も必要な点だと思いますが、樋口新監督にはそういう面での期待もあると思います。
樋口:そうですね。協会の方では指導者養成の仕事もさせてもらって、B級とかC級とかですね。そういう仕事はさせてもらってるんですけども、やっぱりJリーグのチームがあれば、例えば私の教え子がJリーガーを終わって、ヴィアティンで監督をするとかコーチをするとか。 今もヴィアティンのアカデミー(U15)には私の教え子が3人、頑張ってくれてるんですね。三重県出身で、四中工だけじゃなくて、全国を出てそれなりの実績とか経験を積んだ指導者として戻ってくる場所を作るっていう意味では、Jリーグが絶対に無いと難しいなと。うちとライバルになるようなチームもそこに増えてくれば、Jリーグでダービーをするような感じになれば、それだけたくさんの良い指導者が集まってきますので、そういう場所を作るという意味でも、ぜひ昇格っていうのが大事かなと思います。

── いつ頃、樋口新監督にお願いしようと考えていましたか。
加藤:時期については明確には覚えてないですが、チームとしての結果が出ていない時には、どうしても監督の交代っていうところも頭に入れないといけないですし、じゃあ監督を代えれば済むのかっていうわけでもないので、選手補強の面も含めながら同時進行で考えていました。その中で何人か候補者がいたのは正直なところです。ただ、その候補者とのタイミングもありますし、やはり(候補者の)監督も選手同様、上のカテゴリーでやりたいっていうのがベースにありますので、そこが今のカップ戦で監督を代えたとて、すぐにこちらのオファーを受けてくれるのかっていうのは、なかなかはっきりしないっていうところもあります。こういうリストをあげてますっていうのはクラブとも相談させてもらっていて、最終的に決まったのはカップ戦終了後です。
カップ戦が終わってオフまでの3週間で監督を探して、オフ明けからリーグ戦に向かっていくっていうよりは、もうテクニカルダイレクターとして現状の課題を分かってくれている、選手の特徴を知ってもらっているという中で、早くこの現場を任して、選手・チームのためにやっていただいた方が、今のチームにとっては1番ベストなんじゃないかなと考えました。

── チームの指導も始めたということですが、1番最初に選手たちにはどんな声をかけたのでしょうか。
樋口:やっぱり1番最初にこの言葉ですね、「原点回帰」っていうことを選手に伝えました。もう1回、このヴィアティンというチームの三重県における役割。俺らが、このヴィアティンが三重県のサッカーを引っ張っていくんだよ、そういうチームにみんないるんだよっていうことをもう1回思い出してくれと。プラス、個人の野望と言いますか、みんなやっぱりJリーガーなりたい、ステップアップしてJリーグ上がって海外でプレーしたいというような、大きな夢を持ってる選手ばかりなので、個人の、何のためにサッカーやってんの。ヴィアティンは将来どうなりたいの。っていうことをもう1回思い出そうということで、そういう意味で原点回帰という言葉を使わせてもらって、戦術的な部分でも原理原則に戻ろうというところからスタートさせてもらいました。
── シーズン移行によって、初めて冬のシーズンを挟むということになります。高校サッカーでは選手権は冬の時期に試合がありましたが、冬場に戦うということで、こうしていきたい、ここが大事っていう部分はありますか。
樋口:やっぱり暑さがないっていうことは、サッカーの質がそれだけ上がると思います。より激しく、よりスピーディーになると思うので、この秋春制になることによって、ますますハードワークが要求されるなと。その厳しいプレッシャーの中で得点する・守るっていう、よりスキルと戦術感が要求されるということで、夏の暑いゆったりしたサッカーではない、全体のレベルがグっと上がるんじゃないかなっていう、そんな印象があります。
── 監督に就任されて、毎年目標としている「昇格」はこの1年で果たすことが目標なのか、もしくは2年、3年かけてでもしっかりチームを作って昇格することを目指しているのか、その辺りをお聞かせいただけますでしょうか。
樋口:やっぱり1年1年が勝負だと思ってます。これから始まるまでに選手の補強の方もまだありますので、今年の1年っていうのが勝負だと思いますし、実際カップ戦を見た中では、本当にどこのチームもそんなに変わらないと。ですので、1つしっかりベースを作って、きっかけがあればギュっと行く可能性は十分あると思います。とにかく1×11が、20、30になるような、僕が四中工の時に経験してきたゾーンみたいなのがあるんですよね。勝ち上がっていくチームって、目に見えないような勢いみたいなのが出てくるので、それを出せるようにマネジメントしていくのが自分の仕事と思ってますので、1年が勝負だと思います。
── 最後に、2026/27のリーグ戦を共に闘っていただく地域の皆様、ファン・サポーターの皆様に、メッセージをお願いします。
樋口:これだけサッカーが盛んな県にJリーグが無いっていうのは、三重県にとって非常に悲しいことだと思います。このヴィアティン三重が、その先頭に立って、Jリーグ昇格を果たしたいと思っています。これからもベースタ(ホームスタジアム:BASICスタジアム東員)に足を運んでいただいて、一緒になって闘っていただくことをお願いして、私は自分のサッカー人生をすべて懸けて取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いします。


