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「スペインFútbol 通信 vol.4」  後藤三知アドバイザー

2018年02月05日 

「スペインFútbol 通信」Vol.4

“ヴィアティン三重”のみなさん、こんにちは(^^)

まずは…東海リーグ参入戦での勝利、おめでとうございます!!

本当に力があるチームでなければ、勝負に勝つことはできないと思います。

皆さんが勝ち取った勝利をとても嬉しく思いました。

そして、嬉しいニュースに力をいただきました。

 

ここで少し、選手としての今の思いを書かせてもらいたいと思います。スペインに渡ってから、約10か月が経ち、ようやくスペインでのサッカーや価値観に慣れてきたと感じられるようになってきました。そして、今の目標は、シーズンの終盤に行われる「Copa de la reina(コパ・デ・ラ・レイナ 女王杯)に出場し、優勝する。優勝できるチームに進化していく」ことです。

今の状況から考えると、それを達成することは簡単なことではありませんが、心から本気になれることにチャレンジするからこそ、どんなことも前向きに改善しながら、喜びを味わうことができるのではないかと考えています。

どんな試合も…「強いチームが勝つのではなくて、勝ったチームが強い」(以前、私の尊敬する方からかけてもらった言葉です。)本当にそう思います。

今置かれた状況に照らして言い換えると「今現在、自分たちより強いチームがいるから優勝はできない。勝つことはできない」のではなく、試合で相手を上回ることができたチームが勝つ。それがサッカーだと思います。目標を達成するためにも、日々、いかに、相手を上回っていけるかにチャレンジしていきたいと思っています。

 

こうした思いを感じながら…迎えたアトレティコマドリー戦では、先発出場し、結果は引き分け、勝ち点1を獲得しました。試合後に、映像を見返すと、相手に決定的なチャンスを何度も作られ、決して負けてもおかしくない試合展開ではあったのですが、総合的にみると引き分けに値する試合内容であったこと、ともすると90分を通してチャンスを作り続けることができていて、逆に私たちが勝ってもおかしくない試合だったことなど、ポジティブに考えられる要素、事実が多く、今のチームの前向きな流れを感じています。

 

個人のプレーとしては、私はMedio izquierdo(左サイドのミッドフィルダー)でプレーしたのですが、試合中は相手が私のサイドに人数をかけてきて、かなり苦しく感じていました。しかし、相手の特徴や使いたいスペース、意図するプレーを事前の準備で把握できていたことで、相手の攻撃を効率よく守ることができました。結果的に、そこで起こるいくつもの局面をプレーすることができたことが、1試合を通じた安定したパフォーマンスに繋がったと思います。

ただ、日本でプレーしていた時から、私自身はすでにある程度の安定したパフォーマンスはできる選手であったとも思います。だからこそ、次のステップは、その上で、いかにチャンスの流れに乗り、勝負を左右するゴールを生んでいけるか。プレーの精度をいかに高めていけるかだと思います。

 

アトレティコマドリー戦で、Defensa central(センターバック)と1対1になったシーンがあったのですが、映像を見返して、とても興味深く感じたことがありました。1対1、ビッグチャンスを迎えた時のほんの少しの違い…言葉にするとしたら「チャンスの流れに乗る」こと、その重要性を感じました。ほんの少しの差かもしれませんが、私がセンターバックと1対1という有利なシュチエーションで「迷う」ことで、プレーの勢いを失い、チャンスの流れから少し遅れました。「これだっ‼」と思いました。チャンスやピンチだと感じる時も、チャンスやピンチだからといって、特別な行動が必要なのではなく、ただ、素直に、チャンスならチャンスの、ピンチならピンチの流れに乗ってプレーすればよいのだと思いました。

自分や状況などを、自分で過大評価したり、過小評価して…力んだり、緩んだりせず、状況に素直に、チャンスならチャンス、ピンチならピンチの流れに乗りながら、目の前のできることを重ねていくこと。その大切さを今は感じています。

サッカーは、目指すゴールが決まっていて、常に方向があるゲームです。ゴールへ向かう意志、前方とのつながりを消さずに、常に流れているゲームの流れに乗れるようにプレーしていきたいと思います。

リアルタイムでしか感じることのできない「流れ」という感覚的なものを感じながらも、具体的に、その状況で生まれている可能性をよく見ていけたらと思います。

・スペースや、パスコースがどこにあるか?

・ライン間のギャップや、相手の隙

・相手の力の向き…

 

加えて、練習から、勝負にこだわりプレーしてきたこと(それにより、チーム全体のプレー強度はだいぶ上がりました。)は、試合で実際に勝負を分ける少しの違いや、瞬間的な反応などに影響していたと思います。

それが、今回アトレティコマドリーに引き分けられた大前提の要因ではないかと思います。練習から勝負にこだわって、一つ一つを積み重ねて試合に臨む大切さを改めて感じています。

 

リーグ戦、残り13試合で、どこまで順位を上げられるか。

一試合一試合、どのように相手を上回っていけるかにチャレンジしていきます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アトレティコマドリー戦での同点ゴールを皆で喜んだ時の写真です。

このような喜びを経験して思うのは、日ごろから、チームの仲間と小さな喜びを重ねていくことの大切さや楽しさです。

例えば、何かを一緒に協力して行なった時や、小さな嬉しいことがあった時、お互いにいいプレーができた時などにハイタッチしてみたり、笑顔を交わしてみたり…そうやって、日ごろから仲間と喜びを共感できる関係性を築いていくことは、ピッチでの助け合いや団結、プレーの共有にも繋がっていくように思います。

 

サッカーを通じて、たくさんの共感や喜びを味わっていけたら素敵だなと思います。

 

今週は、FCバルセロナと対戦します。みんなと、ピッチ内外でチームが勝つためにできることを重ねて、ハイタッチを重ねて…ピッチで相手を上回ること、ゴールを決めることにチャレンジしてきたいと思います。

 

ヴィアティン三重レディースの皆さんの残りの県リーグの試合も、新たな舞台である東海リーグでの戦いに繋がる試合になるかと思います。

ヴィアティン三重レディースの活躍、発展を、スペインから願っています!!

 

後藤三知

PARTNER

  • ミライリスホールディングス